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共振する指揉み







指揉みをしていると、自然にこちらと相手の波紋のハーモニーになります。

それは、相手の指に触れた瞬間にはじまります。
指の感触、その弾力から生じる周囲への波紋の拡がり。
それとぼくの指の弾力から生じる波紋が、共振して生じる波紋。

指から揺らすように揉みはじめると、揺れの波紋にリズムや強さ、衝動に似たエネルギーが乗っていきます。
あとは、それを眺めるように指揉みを続けるだけ。

以前は、その波紋や衝動に似たエネルギーを中心に感覚のフォーカスを当てていたのですが、
最近は、まず丹田に心(意識)を置き、そこからそれらを眺めるように感じています。

揺れのリズムや強さ、衝動のようなエネルギーは、丹田を通して丹田から生じ、流れ、拡がり。
以前は、波紋の拡がりや衝動に似たエネルギーなどに、その時々で感覚のフォーカスを振り向けていた感があるのですが。
今は丹田または丹田の少し後方から、広角レンズで眺めるように感じられます。
安定感。(^^)

とはいえ、こうして安定してきたのは昨日くらいから。
それまでは、フォーカスの当て方がぎこちなかったり、フォーカスの当て方がわからなくなって途方に暮れたりもし。
なにはともあれ、ひとまずの落ちつきどころが見つかって、ひと安心です。

フォーカスの当て方を変えてから、以前よりも波紋や衝動に似たエネルギーを色濃く感じるのですが。
感覚の繊細な患者さんは、こちらが何も言わなくても感覚をフィードバックしてくれます。
「あ、今、肩と首の詰まりが……」など、こちらが感じている衝動のようなエネルギーの流れと同様な感想を言ってくれたりし。
共振している感覚がお互いに共有しているものだと、ある程度チェック出来るので有り難いのです。

ほとんどの患者さんは特に何も言いませんが、その辺はこちらの手応えと体の変化具合で判断。
マッサージの成果結果は、患者さんの言葉よりも何よりも、患者さんの体の変化で把握するのが一番なのです。

Tags: 丹田, 共振, 意識, 感覚, 指揉み

指揉み

治療はいつも操体法の「指揉み」からはじめます。
まずは相手の両足の小指の付け根を持ち、揺らすように揉みはじめます。

 詳しくは「操体法実技入門」の「3.指揉み」にあります。

イメージとしては、この指揉みで患者さんにチューニングする感じ。

ぼくの治療では、相手の皮膚や皮下組織の感触が大きなポイントになります。
なぜなら、全身の皮膚は自己と外界を『隔てる場』でもありますが、自己と外界を『繋ぐ場』でもあるからです。

そういった場である皮膚や皮下組織の感触は、その人がどのように外界と接しているかが如実に現れます。
(というのはあくまで個人的な経験論です。一般化出来るものなのかはわかりません。)

指揉みをしている時、お互いの体がリズミカルに揺れているのですが、相手の皮膚や皮下組織の状況により、その揺れは微妙に(感覚的には大きく)異なります。
相手の指を掴んでいる指だけではなく、指を掴んでいるこちらの手や腕、体全身でその揺れの違いは感じられます。

皮膚や皮下組織が柔軟で生き生きとしている場合、揺れの波紋は身体外の空間に繊細に拡がります。
逆に、皮膚や皮下組織に精気がなく弾力に乏しい場合、揺れの波紋は身体外には拡がらずに閉塞的な揺れになります。

いずれの場合でも、揺れやその波紋にこちらの感覚をチューニングしていきます。
波紋が身体外に拡がっていない場合は、その揺れの勢いの質に感覚をチューニングしていき、その感覚をより濃厚にしていきます。
波紋が身体外に拡がっている場合は、その波紋の感覚をより濃厚に感じ取りつつ、同時に揺れの質にもフォーカスを当てています。

指揉みが5本の指で終わった後は、相手の足先を包むように把握して、全身を相手の揺れるリズムに合わせて揺らしますが、この「揺らし」で身体各部の緊張、重さを把握。
その後、仰向けに寝たままで気持ちよく伸びをしてもらいます。

これだけで、先ほど「揺らし」を行った時よりも格段に体はゆるんでいます。

というのが、おおまかな指揉みの説明。
これまでは上記のように、揺れや波紋を中心にフォーカスを当ててきたのですが、正座や丹田を意識するようになってから、若干いしきや感覚のフォーカスの当て方が変わってきました。
それを書きたいがためにコレを書いたのですが、続きは後で。

丹田に気が充ちる時

最近は丹田を意識することが多いのですが、キッカケはメインブログに書いた勉強会から。

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2010.04.15

昨日、友人のだるまさんを迎えて練習会を実施。
練習会といっても特に決まったテーマはなかったのですが、なんとなく最近このブログでも書いていた正座や呼吸に関する練習をしようという主旨。

正座での呼吸や気合い等に関しては、だるまさんが専門家なので彼のレクチャーを受けながらスタートしました。

まずは正座して肩や胸、上半身の緊張をゆるめるワーク。
上半身の緊張がゆるんだところで、背中に手を当ててもらいます。
なにやら丹田に重心や力点が集中するような、そんな手の当て方。
息を吸った時に無理なく丹田付近の下半身に息が充ち、周囲の皮膚が気持ちよく伸びるのが感じられます。

この背中(または腰付近)に手を当ててもらったのは、ほんの数分。
手を放した後でも、息を吸うとき丹田に息が充ちる感覚は継続しています。
ぼくの後は、プラバさんが手を当ててもらいました。

さて、こんな簡単なワークだったのですが。
驚くことに、これだけで空気が一変しています。

視界はクッキリとし周囲のものが鮮やかに見えます。
静謐な空間に、意識が鮮明な状態で「在る」、そんな感じです。

深い瞑想や治療中に入る”アレ”と同じです。
例えば、聖域といわれる場所や神社に佇んでいる時の空気のような……。

日本的な「肚(はら)に気が充ちる」とはこういうことでしたか。
う~む。
かなり誤解していました。

「肚や丹田を練る」というのは、もっとこう、なんというか、中国的気功と似ているものだと思っていました。
練る、鍛え上げる、造り上げるもの、というか。

でも、違いました。
上半身に無駄な緊張がなくて重心が定まれば。
そこには丹田がある。
そんな感じ。

誤解していてすみませんでした。> ご先祖様たち m( _ _ )m

Tags: 丹田, 勉強会, 呼吸, 意識, 瞑想,