按摩師、マッサージ師にとって感覚は、相手の人を理解、把握するための強力な道具です。
その道具は、治療の濃度や深度にダイレクトに影響します。
指揉みのやり方をちょっと変えたら、拡がりや情動エネルギーがまるで手で触れられるように感じるようになったのですが、これは何も「エネルギーがわかる」といったものではないと思います。
ぼくの感覚を通して感じていることの密度が増した、みたいな感じ。
基本的に治療に対する感想などは聞かないのですが、時々「なに?これ?」とか「前と違う」といった反応をする繊細な患者さんもいます。
ですが、意識的には違いを感じていない患者さんが大半です。
もちろん、違いを感じてくれた方が「やっぱりわかっちゃいます?」的なうれしさがあるのですが(^^;、基本的に、こちらの治療プロセスの感覚的理解が密度を増した、ということの方が大切なのでした。
もちろん、治療プロセスの感覚的理解が密度を増すと、結局それは施術深度の深まりや治療結果にも影響します。
以前から、「体は各自の想いが現実化物質化したもの」というイメージがあるのですが、それをより強く感じている今日この頃。
指揉みの空間から按摩に移行する時、指揉み時の感覚を携えたまま身体各部に触れるのですが、患者さんの身体や感覚空間が、前以上に繊細で壊れやすい、愛おしいものに感じられるのです。
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