Rippleで仮想通貨的IOUを発行してみる

Rippleでは、誰でもRipple内仮想通貨ともいえるIOU(借用証書)を発行することできます。

方法は簡単。
誰かに発行元となるRipple Walltアドレスをゲートウェイに追加してもらうだけ。
発行元は、自分をゲートウェイに追加したWalletに対して、自分が発行する仮想通貨的IOUを送金することができます。

例えば、何らかのプロジェクト資金を集めるためにIOUを発行するとして。
IOUは三文字のイニシャルにする必要があるので、今回は仮に「PUR」としますね。
この PUR を、Ripple内通貨取引(PUR/XRP)で知人(または不特定多数の人)に買ってもらうことにしましょう。
総発行数20万PURを1PUR=1XRP(総額20万XRP)で売り出すことにします。

1.発行元アカウントの作成
まずは、発行元となるアカウント(Ripple Wallet)を用意します。
この発行元は、自分をゲートウェイに追加したWalletに対して PUR を送金することはできますが、いきなり何もない状態で PUR/XRP 取引の売り注文に PUR を出すことはできません。

2.運用アカウントの作成、発行元アカウントをゲートウェイに追加
そこで、発行元アカウントとは別に運用アカウント(Ripple Wallet)も用意します。
用意ができたら、後から作った運用アカウントで発行元アカウントをゲートウェイに追加。

3.発行元アカウントから運用アカウントに送金
その後、発行元アカウントから運用アカウントに20万PURを送金します。

送金すると、発行元WalletのPUR残高が「-200,000.00000」と表記されて-20万PURになっているのがわかります。

なんだかいかにもIOU(借用証書)っぽいですよね。

4.運用アカウントから売り出し開始
では、運用アカウントから「PUR/XRP」取引でPURの売り注文を出しましょう。

「両替」→「取引」と取引ページに入り、通貨ペアを自力で「PUR/XRP」と書き換えます。

注文記入欄に売却金額「200000」、各々の金額「1」と記入すると、注文価格(最大)に「200000」と出ます。
「売る」ボタン→「確認」ボタンと押し、パスワードの入力を求められたらWalletのパスワードを記入して注文を確定しましょう。

先ほどは何もなかった売り注文に売値が「1.00000」、サイズが「200,000.00000」、合計は「200,000.00000」と表示されました。

あとは誰かがこれを買ってくれるのを待つだけです。

4.IOU売り出しの告知
ただ待っていても誰もPUR買ってくれません。
なので、どこかで告知することになりますが、その際は発行元アカウントのRipple Walletアドレス(または名前)をゲートウェイに追加する旨明記します。
発行元アカウントをゲートウェイに追加しないと、みんなは「PUR/XRP」取引ができないのです。

上記のように、Ripple内で仮想通貨的IOUを発行するのは簡単ですが、発行元とIOUの価値や信頼性、告知方法など、実際にIOUを売り切るのはそれほど簡単ではないと思います。
今回は一番わかりやすい「資金集め」としてのIOU発行を例にしてみましたが、それ以外にもIOU発行のアイデアはいろいろあると思います。
いったんIOUを発行すれば自然に通貨取引が行われ、IOU価格は変動していきます。
それも考慮して、いろいろIOU発行のアイデアを考えてみるのも楽しいです。

ちなみに、個人がこれだけアッサリとゲートウェイとなりIOUを発行できるということは。
その発行元の信頼性いかんでは、IOU購入には大きなリスクが伴うことになります。

実際、とあるIOUを購入した後そのゲートウェイが閉鎖し、保有しているIOUの価値がゼロになったことがあります。
発行する際も購入する際も、くれぐれも「信頼性」を強く意識するのが肝要だと思っています。

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