風通しのよい体になる

風通しのよい体

自分の体が風通しよくてまわりに拡がっている、そういう状態が気持ちいいです。

単純なことですが、そういう時、しあわせだな、と思います。

 

呼吸が深くて、風通しのよい、いきいきとした体

 

逆に、体が澱んでいて重く閉塞的な時、そういう時の体の状態には気づいてません。

たまに気づくと、ものすご〜〜〜く気持ち悪いです。

 

呼吸が浅く、澱んで閉塞的な体

 

なので、ほとんど毎日、体に呼吸が行き渡っているか、滞っているところをチェックしたり、全身に呼吸を行き渡らせる呼吸法のようなことをしています。

 

無意識に吸ったり吐いたりを繰り返している呼吸は、ものすご〜く微妙なのですが全身が協調して連動している全身運動です。

体に澱んだり滞っているところがあると、その分呼吸は偏ったり浅くなったりし、そして気づかないうちに体の風通しは悪くなり、閉塞的に重く感じられるようになります。

マッサージをした後、体が軽く感じられたり視界のモヤが晴れたようにスッキリしたりしますが、要するに風通しが悪かった体が風通しがよくなったからそうなる訳で、感覚的にはとってもわかりやすい現象ですよね。

 

ところで、マッサージ師は自分で自分の体をマッサージする訳にもいかず、日々の体のメンテナンスは自給自足するしかないのですが、実際にはそれほど難しいことではないです。

風通しのよい体の感覚を知っていて、なおかつ体が澱んでいたり風通しが悪いと気づくことが出来れば、あとは何としてでも感覚を風通しよくするしかないですものね。

ただ。

風通しのよい体の感覚を知ってはいてもそれに価値を置いていなかったり、体の澱みや風通しの悪さ、ダルさや重さを、ストレートに気持ち悪いと感じなかったり無視する傾向があったりすると、セルフメンテナンスは難しいです。

って、多くの人がそうなんですけど。(^^;

 

体が風通しのよいと感じる感覚以上に大切な仕事や目標や成すべき事がてんこ盛りだろうし、多少の体の澱みや風通しの悪さ、ダルさや重さなんかにかまけていられないみたい。

でもね。

人生の変わり目や病気の時、自分や体をもっとあるべき姿にしたいと思った時には。

 

そういった感覚たちにも目を向けて欲しいと思ったりする按摩さんなのです。

 

 

風通しのよい体になるために

風通しのよい体になるにはどうしたらよいでしょう。

 

「風通しのよい体」にも書きましたが、呼吸は全身が協調的に連動する全身運動です。

 

全身が協調的に連動し、呼吸の繰り返しが微妙なうねりとなって収縮・膨張し続けている体。

感覚的には、呼吸が全身に行き渡っている感じ。

体がそんな状態だと、ものすご〜く風通しがよいです。

もちろん体も軽いし、感覚も思考も体の外に対して開放的に拡がっています。

 

全身に呼吸が行き渡るためには、全身の感覚が目覚めている必要があります。

これは別に「100%目覚めていること」が必要とされている訳ではなくて、常に「今まで以上に」ということ。

全身の感覚を目覚めさせようとするベクトル、感覚のネットワークをより濃厚に密にしようとするだけでよいと思っています。

40%の感覚しか目覚めていない体が50%まで感覚が目覚めるようになったら、かなり快適に風通しよく感じるはずです。

 

「風通しのよい体」で、マッサージに関して次のように書きました。

 

マッサージをした後、体が軽く感じられたり視界のモヤが晴れたようにスッキリしたりしますが、要するに風通しが悪かった体が風通しがよくなったからそうなる訳で、感覚的にはとってもわかりやすい現象ですよね。

 

按摩やマッサージでコリがほぐれたり体が軽くなるのは、按摩やマッサージされた部分から感覚が目覚めてくるからです。

凝っていたり澱んでいたり滞っている所は、感覚が眠っていたり仮死状態になっている所。

その感覚が第三者に触れられることで目覚める、それが按摩やマッサージの本質だと、ぼくは思っています。

施術者自身が、そこがどのような状態になっているか感じられるように触れる。

 

尋ねるように受容的に触れるマッサージ

 

そうすると、受け手は意識的に、または意識と無意識の狭間で「そこがどのような状態になっているか」を感じます。

「感じる」のですから、既に感覚は目覚めはじめてますよね。(当たり前ですね)

 

なので、必ずしも第三者に触れてもらう必要はなくて、自分ひとりで凝っていたり澱んでいたり滞っている所を見つけ、その部分の感覚を目覚めさせるだけでもよいです。

というか、「凝っていたり澱んでいたり滞っている所を見つけ」た段階で、既に感覚は目覚めはじめているのですが……。

 

ところで、按摩やマッサージを受けた後、それまでより格段に目覚めた全身の感覚を、積極的に味わい愉しむことが出来れば、効果(感覚の目覚め)はより浸透し発展していきます。

患者さんには、もっともっと「感覚」にフォーカスを当て、価値を見出してほしいです。