首の凝りをやわらげる

首の凝りをやわらげ、呼吸と感性を拡げる

 

首が凝ると視野が狭まり過敏になりやすい

 

ストレスにさらされたり、眉間にシワを寄せるように深刻に考え込んだり悩んだり、自分を守るように身を固くしたり……。

そんな体の状態が継続したり無意識なクセになっていたりすると凝るのが首の横。

繊細だったり過敏だったりする人もよく凝っています。

 

ここが凝ると同時に胃やお腹のあたりも凝るのですが、ず〜っと以前から興味を惹かれるのはやはり首の横の凝り。

胃やお腹の凝りよりも、より繊細で敏感な層というか感性、感覚が緊張して凝っている感じがします。

本来は「豊かな感性」だったものが「過敏」のような鋭角的な感じになったような。

ここの凝りが緩むと、集中的で過敏だった感性に余裕が生まれ、視野が拡がる、そんな感じもします。

 

首の凝りと斜角筋解剖図

 

実際に首の横の凝りに触れた時、主に触れるのが上図の前斜角筋だと思われ、このすぐ奥には中斜角筋があり、この前斜角筋と中斜角筋で出来る隙間=斜角筋三角を腕の主動脈である鎖骨下動脈や頸椎から出た腕の神経群が通っています。

ですから、この斜角筋が凝ると腕の神経や動脈への影響も考えられますよね。

 

以前、呼吸も全身が微妙に連動しつつその働きを続けていると書きましたが、多くの場合全身が協調的に連動せずに胸部付近で局部的に浅い呼吸をしていることが多いです。

斜角筋は首の骨から一番上の肋骨に付いていて、息を吸う時、それも肺の頂上部に吸い込む時に活躍するのですが、凝りや感覚の無さ故に活躍出来ない斜角筋が多いみたいです。

また、人は体の周囲に拡がり感や開放感を感じることが出来るのですが、肩や首周囲が凝っていて感覚が鈍っていたり仮死状態に近くなっていたりすると、肩から上の拡がり感が感じられなくなります。

 

という訳で、主に斜角筋のことを書いてきましたが、要するに首や肩周囲の凝りを和らげて、感覚を活き活きと蘇らせたいのです。

その為にも毎日前屈で呼吸してます。

 

「呼吸を開く」は、この肩や首周囲、特に首の横と前の感覚を蘇らせるよい機会です。

(ちなみに、感覚が蘇れば凝りは自然に緩んでます。前にも書きましたが、按摩やマッサージで凝りが緩むのは、凝っている状態をありありと感じられるように触れることで感覚が蘇り、結果として凝りが緩むということです)

息を吸いながら詰まり感や凝り感のあるところをじっくりと縮ませて、吐く息とともにリラックスする。

無意識に緊張していた部分を、意識的に更に緊張させることで感覚を蘇らせていく。

 

首の凝りをやわらげ、呼吸を拡げる

 

意識的に緊張させる時、前屈の姿勢で縮んでいる部分、首の横の部分や肩の盛り上がっている部分、腕の三角筋付近などをより緊張させてみる。

緊張させながら、両肩や両肘を内側に回すようにしたり、首を微妙に左右に傾けたり回したりすると、緊張する部分が微妙に変化し、目覚める部分も多くなります。

 

そして、吐く息とともにリラックス……。