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#contents
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**術者の位置と手 [#l59f95ea]
「胸腹の訓」の手技は、受け手は基本的には仰向けが良いと思われますが、座位でも可能です。
-術者は受け手の右側に位置し、
--仰向けの場合
---胸、上腹部を扱う時には、右手を相手の下腹部に添え、左手で手技を行うのが自然でしょう。~
下腹部を扱う時は、左手を胸部か上腹部に添え、右手で施術するのが自然だと思います。
--座位の場合
---胸、上腹部を扱う時には、左手を相手の背中に当てて支え、右手で施術する。~
下腹部を扱う時は、左手を腰部に当てて支え、同じく右手で施術。

**手技 [#caac2b70]
導引口訣鈔では「撫でる」「さする」が多用されており、「〜より手を當て〜を越し〜に至る」等の表現がみられるので、文章からは実際の手技は基本的に一方向への「撫でる」「さする」だと思われます。~
ですが、口訣鈔では手技での補瀉(摩=補、按=瀉)は重視しますが、経絡の流注方向やそれによる補瀉の記述も見当たらず、経絡は専ら身体部位名を表すとものとして使用されており、ひょっとしたら往復的に「撫でる」「さする」手技を用いるのも許されるかも知れません。~
(実は、個人的には往復的「撫でる」「さする」手技で実験中)~

*胸腹の訓え 図解1 [#h9c70dd0]

CENTER:&ref(http://tao.main.jp/img/kyouhuku01.jpg);

-1.缺盆骨(鎖骨)に手を当て、そこから任脉上の「&ruby(せんき){璇璣};」、「&ruby(てんとつ){天突};」を越し左の&ruby(えきか){腋下};に至るまで数回撫でる。

>''原文'':&ruby(けつぼんこつ){缺盆骨};より手を當て、任脉通り&ruby(せんき){璇璣};、&ruby(てんとつ){天突};を越し左の&ruby(えきか、わきのした){腋下};に至る。(數片摩つ)
-缺盆骨:鎖骨。
-摩つ(谷口版&size(9){※};では「&ruby(な){摩};づ」と表記):撫でる。
&size(9){※};谷口版:大黒貞勝編著『導引口訣鈔 (附)按腹図解』谷口書店 に附されている原文写し

-2.乳の上「&ruby(ようそう){膺窓};」辺りに手を当て、「&ruby(だんちゅう){膻中};」の上「&ruby(ぎょくどう){玉堂};」付近を越して左「膺窓」を越す所まで撫でる。
>''原文'':&ruby(ち){乳};の上&ruby(ようそう){膺窓};の位より手を當て、&ruby(だんちゅう){膻中};の上&ruby(ぎょくどう){玉堂};の位を越し摩て、左膺窓を越して摩つ。

3.右の胸、「&ruby(しょくとう){食竇};」に手を当て、「&ruby(ちゅうてい){中庭};」を越し左の「食竇」を越し撫でる。
>''原文'':右の&ruby(あばら){肋};&ruby(しょくとう){食竇};より手を當て、中庭を越し左&ruby(あはら){肋};食竇を越し摩つ。

4.肋骨の下、左の「&ruby(ふくあい){腹哀};」から右の「腹哀」を越すように、肋骨と肉を分ける。
>''原文'':&ruby(あばらした){肋下};&ruby(ふくあい){腹哀};を越して肉を分る。

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