国会図書館の[[近代デジタルライブラリー「古事類苑」>http://kindai.ndl.go.jp/BIBibDetail.php?tpl_search_kind=1&tpl_keyword=&tpl_s_title=&tpl_s_title_mode=BI&tpl_s_title_oper=AND&tpl_s_author=&tpl_s_author_mode=BI&tpl_s_author_oper=AND&tpl_s_published_place=&tpl_s_published_place_mode=ZI&tpl_s_published_place_oper=AND&tpl_s_publisher=&tpl_s_publisher_mode=ZI&tpl_s_publisher_oper=AND&tpl_s_nengou=AD&tpl_s_published_year_from=&tpl_s_published_year_to=&tpl_s_ndc=&tpl_s_ndc_mode=ZI&tpl_s_heading=&tpl_s_heading_mode=ZI&tpl_s_heading_oper=AND&tpl_s_toc=&tpl_s_toc_oper=AND&tpl_item_oper=AND&tpl_sort_key=TITLE&tpl_sort_order=ASC&tpl_list_num=20&tpl_wish_page_no=1&tpl_select_row_no=1&tpl_hit_num=1&tpl_wid=WBPL110&tpl_end_of_data=&tpl_s_jp_num=41016883]]の中の「人部四 身體一」を見て、是非ともこれを読んでみたい思い、「身體に関する言葉の源流」を作りはじめました。~
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ですが、デジタルライブラリーの画像だけでは読み取れない単語があったりし、結局オンライン古書店で「古事類苑・人部」の1と2を購入。~
購入後、パラパラとページをめくっていると、「人部四 身體一」だけではなく「人部一」から興味深い内容があることに気付き、人部の最初からページを作ることにしました。~
ページ作りは、自分自身が繰り返し読むことになるので、とにかく自分が読みやすいように進めています。~
カタカナ表記をカナに変えたり、漢文にはまったく疎いながらも辞書を引きつつ間違っていようが構わず強引に読み下していくつもりです。~
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#contents
*古事類苑・人部一 人總載 [#oe44fcf6]
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人に、男女の兩性あり。~
男を、ヲと云い、ヲトコと云い、ヲノコと云い、又男子と云う。~
女を、メと云い、ヲミナと云い、メノコと云い、又女子若しくは女人と云う。~
又男子は、女人に比して強壮なるを以て、益荒夫(マスアラヲ)と云い、女子は纖弱なるを以て、手弱女(タヲヤメ)とも云へり。~
而して男女には、又容貌の美醜あり、身體の長短ありて、各々その稱呼を異にせり。~
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人は、其の年齢に應じて、少、壮、老の別あり。~
少は、ヲサナシと云い、イトケナシと云い、又ワカシとも云う、又赤子(アカゴ)と云い、兒(チゴ)と云い、若子(ワクゴ)と云うは、皆小兒の謂(いい)にして、或いは頭髪を以て、緑子(ミドリコ)、髫(メザシ)、髫髪(ウナイ)、總角(アゲマキ)等に別てり、並びに成年に達せざる者の稱なり。~
壮はオトナシと云い、タケシと云い、又ヲトコザカリとも云う、即ち成人の稱なり。~
老はオイと云い、又トシヨリと云う、而して其の老男を翁(オキナ)と云い、老女を嫗(オミナ)と云へり、並びに壮年を過ぎたる者の稱也。~
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**名稱 [#t43d01d8]
-〔倭名類聚抄 二 男女〕人~
白虎通に云う、人は男女の總名也。~
---&color(darkred){memo};:和名類聚抄 わみょうるいじゅしょう(平安時代中期の辞書。単語に倭名をつけ、出典を引用。)  :総名(全体をひとまとめにした名称。総称。)~
--〔箋注倭名類聚抄 一 男女〕~
原書天地篇に云う、男女の總名を人と為し、此の引く所蓋し是、…中略…~
説文に、天地の性は最も貴き者也、此の籕文は、臂脛の形を象り、釋名に、人は仁なり、仁は物を生む也、故に易に曰く、人の道を立つと曰うは仁義を與う、~
---&color(darkred){memo};:箋注倭名類聚抄(倭名類聚抄の校注本。文政10(1827年)成立、明治16年(1883年)刊。)  :仁(ひと。人間。人物。儒教の礼にもとづく自己抑制と他者への思いやり。)  :臂脛(手足。)
--〔段注説文解字 八 上 人〕人~
天地の性は最も貴き者也、…中略…~
體運曰く、人は其れ天地の徳、陰陽の交、鬼神の會、五行の秀氣也、又曰く、人は天地の心也、五行の端也、味を食し、聲を別け、色を被り而して生む者也、按ずるに禽獸艸木は、皆天地の生む所、而も天地の心を爲し得ず、惟人のみ天地の心を爲す、故に天地此れを生み極めて貴を爲す、天地の心之れを人と謂い、能く天地與に徳を合わせ、果たして實の心、又之れを人と謂い、能くまた艸木を生み、而して果實を成し、皆至るまで微かなりて而も全體を具う也、…註略…~
臂脛の形を象り、人は従って生まるを以って、横生に於いて貴し、故に其の上臂下脛を象り、鄰切する如く、十二部、凡そ人の屬は皆人に从う、~
---&color(darkred){memo};:段注説文解字(説文解字の註釈本。説文解字は後漢の時代、紀元100年・永元12年に作られた最古の部首別漢字字典。)  :横生(万物。人間以外の横になって生きるもの。)~
-〔日本釋名 中 人品〕人~
人は萬物の靈にて、人にならぶ物なし、天下にたゞ一の物なる故一(ヒトツ)と云意、~
又天にある物、日より尊きはなく、地にある物、人より尊きはなし、日の友なり、故にひとゝ云、もを略す、但上古の自語ならば、しゐてみだりにときがたし、~
---&color(darkred){memo};:日本釋名 にほんしゃくみょう(1961年。貝原益軒/著。国語語源辞書。中国後漢の釈名に従い、天象・時節・地理など23部門に別けて語の語源を説いたもの。)
-〔東雅 五 人倫〕人ヒト~
義詳らかならず、~
上古の語に、ヒといひしは、靈也、又善也、~
トといひしは、止也、~
ヒトとは靈の止まる所といふが如し、~
さらば惟人萬物之靈などいう事に、其義自ら合いぬるにぞあるべき、其神聖の徳あるをば、尊び尚びてカミといひし事は、前にしるせり、~
總言へばカミといひ、ヒトといふ、共にこれ其善を極め云ふの稱なるべし、~
古語にヒといひしは、靈の義なるよし、前の日の註に見えたり、善也といふ事は、萬葉集抄に見えたり、~
古の語に、ヒトといふ事を、トとのみもいふ、~
舊説にツといふは、猶人といふが如しともいひけり、~
ツといひトといふが如きは、即語の轉ぜしなり、
---&color(darkred){memo};:東雅 あずまみやび(1719年。新井白石/著。日本の古典における名物の「語源」を探求した辞典。)
-〔伊呂波字類抄 仁 疊字〕人間
---&color(darkred){memo};:伊呂波字類抄(平安朝末期、1987年。橘忠兼撰。国語を主とし漢字を従とした辞書の最古のもの。)
-〔運歩色葉集 丹〕人&ruby(ケン){間};
---&color(darkred){memo};:運歩色葉集 うんぽいろはしゅう(1547年頃。国語をイロハ順に集めた辞書。)

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