145-参-経済・産業委員会-6号 平成11年04月13日~


平成十一年四月十三日(火曜日)
   午前九時三十分開会
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   委員の異動
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     森山  裕君 ''    加納 時男君
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     森田 次夫君 ''    陣内 孝雄君
     海野  徹君 ''    福山 哲郎君
     内藤 正光君 ''    平田 健二君
 四月十二日
    辞任         補欠選任
     簗瀬  進君 ''    今泉  昭君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         須藤良太郎君
    理 事
                成瀬 守重君
                畑   恵君
                平田 健二君
                山下 芳生君
                梶原 敬義君
    委 員
                加納 時男君
                小山 孝雄君
                末広まきこ君
                中曽根弘文君
                今泉  昭君
                長谷川 清君
                福山 哲郎君
                海野 義孝君
                加藤 修一君
                西山登紀子君
                渡辺 秀央君
                水野 誠一君
   政府委員
       通商産業大臣官
       房商務流通審議
       官        岩田 満泰君
       通商産業省生活
       産業局長     近藤 隆彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
   参考人
       東京都生活文化
       局消費生活部指
       導担当課長    舟橋とみ子君
       全日本エステテ
       ィック業連絡協
       議会副理事長   小暮元一郎君
       日本弁護士連合
       会消費者問題対
       策委員会副委員
       長        村 千鶴子君
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  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
○訪問販売等に関する法律及び割賦販売法の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)


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○委員長(須藤良太郎君)

ただいまから経済・産業委員会を開会いたします。

 委員の異動について御報告いたします。

 昨日までに、森山裕君、内藤正光君、海野徹君、森田次夫君及び簗瀬進君が委員を辞任され、その補欠として加納時男君、平田健二君、福山哲郎君、陣内孝雄君及び今泉昭君が選任されました。

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○委員長(須藤良太郎君)

理事の補欠選任についてお諮りいたします。

 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。

 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○委員長(須藤良太郎君)

御異議ないと認めます。

 それでは、理事に平田健二君を指名いたします。

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○委員長(須藤良太郎君)

参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。

 訪問販売等に関する法律及び割賦販売法の一部を改正する法律案の審査のため、本日、参考人として東京都生活文化局消費生活部指導担当課長舟橋とみ子君、全日本エステティック業連絡協議会副理事長小暮元一郎君及び日本弁護士連合会消費者問題対策委員会副委員長村千鶴子君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○委員長(須藤良太郎君)

御異議ないと認め、さよう決定いたします。

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○委員長(須藤良太郎君)

訪問販売等に関する法律及び割賦販売法の一部を改正する法律案を議題とし、参考人から意見を聴取いたします。

 この際、参考人の皆様に一言ごあいさつを申し上げます。

 本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
ただいま議題となっております法律案につきまして、皆様から忌憚のない御意見を承りたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 本日の議事の進め方でございますが、まず参考人の皆様から、舟橋参考人、小暮参考人、村参考人の順にそれぞれ十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。

 なお、参考人の御発言は着席のままで結構でございます。

 それでは、舟橋参考人からお願いいたします。舟橋参考人。


○参考人(舟橋とみ子君)

東京都生活文化局消費生活部指導担当課長の舟橋でございます。
よろしくお願いいたします。それでは説明させていただきます。

 東京都におきましては、都民の消費生活の安定と向上を図るため、消費者相談や事業活動の適正化を図っております。
本日は、このような立場から意見を申し上げる機会を設けていただき、感謝いたしております。

 エステティック、外国語会話教室等の継続的サービス取引については、契約ないし解約に関する消費者トラブルがふえておりまして、昨年の十一月には東京都議会におきましてもその問題が取り上げられたところでございます。

 そこで、都では、国に対しまして法律による規制が図られるよう要望書を提出したところでございます。
都としましては、このたびの法改正につきましては、公正な取引ルールの確立及び消費者被害の防止に役立つものと大変心強く、期待をしております。

 それでは、まず、消費者取引に関する都の事業を簡単に御説明し、その次に、法改正案についての意見を消費者相談や事業者調査・指導の状況を踏まえまして述べさせていただきます。

 都では、消費者の権利の確保のために消費生活条例を設けましてさまざまな施策を行っておりますが、それには大きく分けて二つの柱がございます。

 柱の一つ目は、消費者が主体的に行動できるための支援や消費者被害の防止並びに救済を図ることでございます。そのために、消費者への情報提供や学習機会の提供、相談業務等を行っております。

 二つ目の柱でございますが、消費者取引の公正及び公平の確保を図るため、適切な事業活動が行われるよう事業者に対する規制と指導等を行うことでございます。

 まず、消費者相談や消費者教育等についてでございますが、東京都の消費生活総合センターでは、消費者からの相談を受け付け、解決のための助言やあっせんを行うなど消費者被害の救済を図っております。
また、消費者への情報提供や消費者教育、啓発を行うなど消費者の自立支援に努めております。
消費者相談は区市町村の消費者センターでも受けております。
東京都では、広域的自治体としまして区市町村と日ごろから連携をとりながら事業を進めております。

 次に、事業者に対する指導等についてでございますが、消費生活条例では、勧誘から取引の終了に至る過程で生ずる不適正な取引行為を禁止しております。
このため、都の消費生活部指導課では、事業活動の適正化、消費者被害の未然防止あるいは拡大防止のため不適正な取引の防止対策事業を行っております。
私はこの仕事を担当しております。

 訪問販売法では、都知事に指導権限が一部委任されております。
都及び区市町村の消費者センター等からの情報で不適正な取引行為を行っている疑いがある事業者については、訪問販売法に基づき、あるいは都の条例に基づき調査や指導を行っております。
また、必要な場合は調査結果を都民に情報提供しております。

 お手元に都の消費生活総合センター等における相談状況や国への要望書等の資料を参考としてお配りさせていただいておりますので、ごらんいただきたいと存じます。

 資料の一ページにございますように、平成九年度には都のセンターには約三万件、区市町村分も合わせますと都内全体で約八万七千件もの相談が寄せられております。消費生活の多様化、複雑化に伴い契約トラブル等は増加しておりまして、特にこのたび取り上げられておりますエステティック、外国語会話教室、学習塾、家庭教師派遣等の継続的サービス取引に係る相談件数は増加しておりまして、平成六年と七年度は一時的に減少したものの、八年度からは再び増加しており、特に十年度はこれまでにない増加傾向を示しております。

 その内容につきましては、資料の二ページに事例を幾つかお示ししてございますが、このような取引特有の問題が見られたため、都では事業者に対する指導を行ってきたところでございます。

 国におきましては、これまで業界に対し自主ルールの制定を促し、その推進が図られてきたところでございます。
しかし、業界の組織率が低い現状におきまして、業界の自主ルールの浸透は容易ではなく、また、条例による指導では消費者被害の減少や取引の適正化には不十分であると考えまして、昨年十一月十八日に、速やかに立法の検討が図られるように国に要望をしたところでございます。
この要望書につきましては、同日開催されました産業構造審議会におきましても御説明をさせていただいたところでございます。

 資料の三ページ、四ページに要望書をつけてございます。
そこに継続的サービス取引特有の問題点とそれに対する要望事項をお示ししてございますので、これに基づきまして今回の法改正案についての意見を述べさせていただきます。

 資料の三ページの下段の方をごらんください。,砲示ししてありますが、サービスは物とは異なって形がないため、その内容を事前に確認するということが困難でございます。
実際に受けてみなければわからないという、そういった特殊性がございます。
このため、消費者が契約する際には、そのきっかけとしまして広告や販売員の説明といったものが大きく作用いたします。
しかし、誇大広告や、うそを言ったり、重要事項を知らせないで勧誘したり、威迫、困惑させて契約させるなどという状況が見られます。

 このような行為を禁止し、契約内容等につきましては事前に示し、書面を交付すること及び口頭による説明で確認することを義務づけることが必要でございます。
また、これらの契約については店舗での取引でもクーリングオフができることが必要でございます。
また、禁止行為違反や説明義務違反の結果生じる消費者の不利益を救済する手段としまして、消費者に契約の取り消しを認める制度の検討も必要であると要望いたしました。

 さらに、イ砲△蠅泙垢茲Δ法∪睫世気譴織機璽咼稿睛討醗曚覆辰討い燭箸、事業者の倒産でサービスが受けられず支払ったお金も返金されなかったり、与信した信販会社や貸金業者等との支払いをめぐるトラブルに発展しているケースも見られます。
このような消費者トラブルのほとんどが一括前払いの継続的サービス取引によるもので、長期の継続的契約により代金を前払いすることにその原因がございます。
サービス取引の特質から見て、前払いの場合は契約期間はなるべく短くし、特に一括前払いの場合は一年以内とするのが妥当ではないかと思われます。
なお、前払い保全措置の推進について業界へ働きかけることなどの検討も必要と考えます。

 また、Δ任瓦兇い泙垢、受けた説明と実際の内容が異なるなど事業者の不適正な取引行為が原因であったり、また契約期間中にさまざまな事情変更が起こることもあって中途解約の問題が多く見られます。
しかしながら、消費者が解約を申し出た場合に事業者が応じなかったり、応じても高額な解約損料を請求するケースが多く見られます。

 これらの取引の特殊性から、消費者は理由のいかんを問わずにいつでも解約できることが必要です。
その場合、解約損料の標準的な計算方法と上限を設けることが不可欠と思われます。
さらに、解約ができないという条項や、解約ができるにしても高額な解約料など消費者に不利な条項を事業者が一方的に定めていることが問題となりますので、このような規定を設けないことも必要でございます。

 さらに、Г任瓦兇い泙垢、割賦販売法の適用対象にこれらのサービスを指定すること、及び貸金業者が実質的には立てかえ払い契約と異ならない金銭消費貸借契約を消費者と締結しているケースにつきましても、割賦販売法の適用を受け、支払い停止の抗弁の接続を認めることを明確にする必要があります。

 今回の法改正案では、これらのサービス取引が対象とされまして、誇大広告の禁止、不実告知や威迫・困惑行為の禁止、また書面交付義務、クーリングオフ、中途解約及び損害賠償額の制限等についての規定が取り入れられております。
このことは、消費者取引の適正化に向けた取り組み及び消費者被害の防止、救済への前進に役立つものであり、自治体の現場で業務に携わる者としましても、消費者利益の確保のために必要不可欠のものであると思っております。

 なお、損害賠償額の制限等について、政省令で具体的に解約損料の標準的な計算方法や上限の設定など合理的な制度の規定がなされるよう検討をお願いいたします。

 さらに、消費者からの相談に日ごろから接し、事業者への調査や指導を担当しております現場としてのお願いでございますが、今回の法改正案では、四業種について法の適用対象となる予定と聞いておりますが、それ以外のものにつきましても、トラブルの実態に対応して追加するなど、機動的な対応をお願いしたいと存じます。

 また、割賦販売法につきましては、従来は商品のみが対象でございましたが、今回、継続的サービス取引の四業種が対象となりまして、消費者取引の適正化に資するものと期待しておりますが、消費者相談の半数はサービス取引で占められております。
こういったことから、訪問販売法の対象となっているサービス、権利についても割賦販売法の適用対象としていただく検討が必要と考えます。
さらに、多様化、複雑化する消費者取引の適正化には、訪問販売法等の個別法ではすべての取引への対応は困難な面がございます。
現場としましては、民事ルールの早期制定も期待されるところでございます。

 都としましても、消費者相談、消費者教育や啓発、事業者調査・指導の充実によりまして、消費者取引の適正化、消費者被害の未然・拡大防止に向けて今後とも一層努めてまいりたいと考えております。

 本日はどうもありがとうございました。


○委員長(須藤良太郎君)

どうもありがとうございました。

 次に、小暮参考人にお願いいたします。
小暮参考人。


○参考人(小暮元一郎君)

御指名をいただきました小暮元一郎でございます。

 現在、コミー株式会社の代表者として働いております。
当社は、昭和五十一年三月にエステティックの事業を主たる目的として設立されまして、ことしでちょうど満二十三年を迎えております。

 昭和六十二年には、サロン経営者の集まりである全日本エステティック業連絡協議会がスタートいたしまして、業界の健全な発展と社会的な地位の確立を目指して活動を続けてまいりました。
私は、現在、副理事長を仰せつかっております。

 また、平成四年には、厚生大臣の認可を受けまして、エステティックに関する調査研究とその適正化を図る目的で、財団法人日本エステティック研究財団が設立されまして、総合的な検討がなされてきているところでございます。

 本日は、約十五分のお時間をいただきましたので、エステティックにつきまして、日ごろから考えていることや現在の状況、将来の展望、そしてこのたびの訪問販売法改正につきましてのことなどをお話しさせていただきたいと思います。

 お手元に協議会の会則、それから財団の概要、それから自主的に定めております標準契約書をお配りさせていただいております。
御参照いただければ幸いでございます。

 エステティックの定義について日本ではまだ統一されておりませんが、人の心にある美しくありたいという願いを実現し、その人に幸せと満足をもたらすものと言えると思います。
私どもの協議会では、手技または機器、用具、用材、化粧品、食品などを用い、心身を美しく健やかにし、これを保つためにエステティシャンが行う総合的な行為というふうに定義をしております。
例えば、スキンケア、プロポーションづくり、リラクゼーション等のサービスがこれに当たります。
お客様一人一人の特徴を踏まえたサービスの提供によりまして、満足と安らぎを与え、肌や体を健康で美しい状態に保持するようお手伝いすることと考えております。

 エステティックという言葉の本来の意味は、美学、審美、美意識という意味であると言われております。
この言葉は、今から二百五十年前、ドイツの学者が初めて使ったものとされておりますけれども、彼は、美とは人に満足や快感を与えるものと定義しております。
以来、エステティックは、美を語る言葉として用いられるようになっております。
私たちが美しい花を見たときに、花自体が美しいからなのか、それとも美しいと人の心が感じているからなのか、このことは古くから研究者の心を魅了してきたようですけれども、本来エステティックとはこのような問題をきわめる学問のことを指しております。

 昔から、日本人も美の意識が非常に発達した民族であると言われております。
美しいなあ、きれいだなあというふうに美に感動する心、これが歌になったり、劇になったり、物語になったり、絵や彫刻になってきたんだろうと私は思っております。
美しさへのあこがれがどんなに私たちの生活を豊かにしてくれているか、はかり知れません。
私たち日本人は、昔から自然を愛し、花鳥風月をめでてまいりました。
そして、もちろん人間もきれいだと思います。神様がつくり上げた自然界すべてが美しいわけですから、その自然界の一員である人間も美しくないはずがないと思っております。

 私は、人の体や体の神秘それから美しさは自然がつくり上げたものの中で最も傑出した作品ではないかと思います。
天から与えられたこのすばらしい体を壊すことなく、より健康的に美しく生きる姿勢を子孫に伝えていくということが、今こうして生きている私たちの使命であるというふうに思っております。
そのお手伝いをするのがエステティックであると私は考えております。

 エステティックはヨーロッパにおいて非常に長い歴史を持っているようでありまして、特に肌やプロポーションを美しくするためのケアとして幅広い年齢層のお客様に利用されております。
私も以前、イギリスの西部にありますバース市を訪れたことがあります。
イギリスでは唯一温泉の出るところと聞いておりますが、そこには温泉を中心にして社交用の施設が周りをずっと取り囲んでおりまして、その中に、全身を対象とした美容サービスが行われていたという石づくりの部屋に案内されました。
それがローマ時代のものと聞いて大変驚きました。
美は、真や善と並んで太古の昔から人間が追い求めてきたものなんだなあと改めて感動させられました。

 今でも、いい女でありたい、いい男でありたいと願うのは人間の本能であります。
私は男性ですから、いい女性と出会いたいといつも思っておりますし、絵や彫刻による女性の美しさにも感動いたしますけれども、やはり何といっても今現在、命ある女性に最も魅せられ引きつけられてしまいます。
また、男女を問わず、スポーツ選手のように躍動する健康的な美しさには大きな魅力を感じます。
そのように美に目覚め美を求める心は永遠に変わらぬ人間の本能です。
だれだっていつまでも健康で若々しく美しくありたいと願うのは当然のことと思います。

 日本の歴史にエステティックが登場したのは明治時代と言われておりますけれども、人工的な美しさから健康に根差した美しさを求めようという意識が芽生えたものと思います。
そして、第二次世界大戦後、経済発展を遂げた日本に本格的なエステティックが登場し普及し始めたのは今から二十五年くらい前になるでしょうか、ようやくその存在が社会に広く認識されてまいりました。

 新しい時代の新しいサービス産業として芽を出しましたけれども、エステティックについての定義もあいまいなまま急な成長を遂げましたので、さまざまな業種でエステティックという言葉が乱用されております。
殊に、最近の日本では、健康や美容の追求、これが社会的風潮となっております。
生活レベルの向上、自由時間の増大、高齢化、女性の社会参加、欧米並みの成熟社会の到来、こうした時代背景はより一層健康と美容を求めていくものと思います。

 また、男女雇用機会均等法などにより、女性にとって働きやすい環境づくりも進みましたので、女性の社会への進出が活発になりファッションや美容に対する意識も加速度的に高まっております。
そして、個性的な美しさが重視されるようになって、みずからを健康的で美しく磨き上げることにとても積極的になっています。

 一方、女性も社会へ出てくるようになればストレスもたまります。
働く女性にとって心からくつろぎ安心して身を任せられるようなところが必要とされてきております。
このようなストレス社会が進んでいる中で、心身のリラクゼーションを求める人々がとても多くなっている今の時代に、ますますエステティックへの期待が高まってくると思われます。

 エステティックは、人間の基本的、普遍的な欲求である健康と美を求めるニーズに支えられ、自由競争の中で急速な成長を遂げてきました。
しかし、残念ながら、急速な発展とサービスの拡大に追いつかず、さまざまな問題が発生していることも認識しています。
業界としましても、お客様に品質のよいサービスを提供し安心して御利用いただけるための自主的なルールを策定してまいりました。
例えば、標準契約書、営業約款、広告表示、技術約款等を整備し、その遵守と普及に努めてきております。
しかし、業界団体に所属しない業者が多数存在しており、このルールもなかなか思うように普及しておりません。
この点につきましては、業界の力だけで効果的な策を実施するのに限りがありますので、行政機関とも御相談しながら、お客様に安心してサロンを御利用いただけるよう、その環境づくりに努めてまいりたいと考えております。

 先ほども申し述べましたが、エステティックは人間本来の欲求に根差した心身へのアプローチであり、今日の時代背景や思想に基づく新しい産業であります。
人々が求めているのは、いやしであり触れ合いであり、いわゆるリラクゼーションであります。
このリラクゼーションに美的要素が加わっているエステティックは、将来ともお客様から強く必要とされ支持をいただきながら大きく発展していくものと考えております。
私たちは、そのお客様の期待に背かないようにエステティック技術の向上に努め、気配りを忘れずに、広く深い知識を習得して、今できる最善のサービスを提供しながら、お客様や社会のお役に立っていきたいと念じております。

 このたびの法改正についてのことでございますけれども、エステティック業界は一人または二人で営業を行っているサロンが大多数でありまして、このたびの訪問販売法の改正がそのような小規模サロンへ与える影響を心配しております。
エステティックに対してお客様のニーズは今後とも高まっていくものと思われますし、新たな産業の芽をつぶすことのないようにぜひ御配慮いただきたいと思います。
私どものような新しい産業に従事している者にとりましては自由競争が大前提であるというふうに思います。
発展途上の未成熟な産業におきまして、規制は産業発展の障害となり、新規の参入が難しくなることもあります。
現行の自主ルールを理解し遵守して適正に事業を行っている業者に対して過度の負担にならないようにお願いしたいと思います。

 消費者利益の保護と産業の健全な発展と両面を考慮し、必要不可欠な最小限のルールとしてほしいということを再度お願いいたしまして、私のお話を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。


○委員長(須藤良太郎君)

どうもありがとうございました。

 次に、村参考人にお願いいたします。
村参考人。


○参考人(村千鶴子君)

日本弁護士連合会の消費者問題対策委員会で副委員長をしております弁護士の村と申します。

 日弁連の方では、お手元に資料として配らせていただいているんですが、一九九三年一月に、「継続的サービス契約の適正化に関する意見書」という名称で、継続的サービス取引について早期立法化を図る必要性があるという意見を申し上げ、そしてことしの三月四日に、この法案が上程されるということについて、「訪問販売法・割賦販売法の改正に対する緊急意見書」というものを取りまとめさせていただいておりますので、この二つの意見書に基づきまして日弁連として今回の法律改正について御意見を申し上げたいというふうに思っております。

 まず、一九九三年一月の意見書なんですけれども、これは今回、継続的役務取引についての適正化を図るための法律改正ということで訪問販売法と割賦販売法の改正という運びになっているわけですが、実は平成四年に、継続的サービス取引、その中でも家庭教師派遣、エステティックサービス、学習指導、外国語教室などが倒産するという事態が発生したわけです。

 たくさんの業者が倒産をいたしまして、そのときに、長期間、何年間にもわたる契約を一括して結んで現金で支払っているケースと、それから七、八〇%以上が分割払いのクレジットを組むという形で契約をしているお客さんが多かったわけなんです。
そのときに、サービス業者が倒産をしてしまって、もうサービスの提供を受けることができないという事態になったにもかかわらずクレジットの支払いは続けなければいけない、一括払いで払ったお金も戻ってこない、極端な方の場合には、三年間ぐらいの契約をして、契約をして一カ月もたたないうちに倒産して、お金は戻ってこないやらクレジット会社からの督促はずっと続くやらという深刻な事態が発生をしたわけです。

 その背後に隠れまして、こういった長期にわたる、あるいは多数回の契約を一括して結ばせるものであるために、途中でやめたいという事態が発生をして、ところが中途解約が認められない、あるいは中途解約をしてもほとんどお金が戻ってこないという事態が多発をしておったわけなんです。

 そういう状況のもとで、日弁連といたしましては、継続的サービス取引を適正化するために早期の立法化対策が必要であるということで、九三年一月に意見書をまとめまして通産省等に執行させていただいているわけなんです。

 ところが、その後も、通産省の方では四業種について自主ルールをつくらせるという指導をされまして、立法化には手をつけないということでやってこられたわけなんですけれども、先ほど東京都の方からも御報告ございましたが、それ以後もこの継続的サービス取引についての被害、苦情というものは増加を続けている、しかも金額が非常に高額化する、そういう状況が生じてきているわけです。

 そういう流れの中でございますので、今回の継続的サービス取引についての立法化対策ということで法律の改正をするということは、これはもう緊急課題になっている、早急にしていただく必要があるというふうに日弁連としては考えているわけです。

 それにつきまして、内容的なことと、それからもう一つ継続的サービス取引に関連をして、今回割賦販売法の一部改正ということも提案されておりますので、そこの部分について少し意見を述べさせていただきたいというふうに思います。

 まず、継続的サービス取引についてなぜ問題が起こるのかということで、長期間にわたる契約を一括して結ばせる、そして一括払いで払わせる、それだけの支払い能力がない人が多いわけですから、分割払いのクレジットを組ませるということが実は被害が発生する一番大きな根底にあるわけなんです。

 ここで、継続的サービス取引ということで被害がたくさん起こっておりますサービスの中身というのを見てみますと、教育関連サービスとかあるいは美容関連サービスとか、そういうたぐいのものに圧倒的に被害が多いというのが実情でございます。
もともと、この手のサービスというのは、例えば教育関連のサービスですと月謝制度というのが普通だったわけです。
契約するときに入会金か何かで少し払って、そして毎月月謝を払うと。
そして、通い切れない事態が起こったり、あるいはそのサービスの中身が自分のニーズや能力に合わない、あるいは体質に合わないということになった場合には途中でいつでもやめられる。そうすると、やめたところからは月謝はもう払わなくてもよくなる、こういう形のものであったわけです。
美容関連のサービスですと、一回サービスの提供を受けるごとに支払って、気に入ればそこに何度も通って対価を払うというものが普通だったわけです。

 ところが、そこにクレジット産業というものが盛んになりまして、もともとは形のある商品の売買を中心にクレジットというのは結ばれておったわけなんですけれども、昭和五十年代になりまして、目に見えないサービス取引にも提携関係をとる、加盟店契約をとるというクレジット関連業者というものが非常にふえてきたわけです。
特に、いわゆる信販会社とかクレジット会社とか言われるもの以外に、そういう大きいところが提携関係をとりたがらない小さなサービス業者などについてはサラ金なども参入をするという事態が起こってきたわけです。

 そういうクレジット、サラ金産業、消費者信用取引というふうにこういうものをまとめて申しますけれども、消費者信用取引産業の発展とそれから業務の拡大ということが背後にありまして、そしてまとまって多数回の、あるいは長期間の契約を結んで一括で代金を取るということが現実的に可能になっていったというわけなんです。

 一回幾らとかあるいは月謝で払うとかいうものと違って、数カ月先、ひどい場合には二年先、三年先に受けるサービスの対価を今現在払うという形になるわけなんですが、消費者信用取引を利用いたしますとそれに大変高い手数料がかかるということで、将来のものを前払いするときになぜ高い手数料を払わなければいけないかという問題も消費者信用取引の部分から見ますとあるわけなんですが、そういった産業の発展の中でこういった継続的サービス取引というものが非常に多様化し、繁栄をするという状況が生じてきたわけです。

 そういったものの矛盾が出てまいりましたのが平成に入ってからということで、平成四年に大変大きな問題になった。
そのときには立法化はされないで、行政指導による自主規制でという状況になっていったわけなんですが、それではとても対応し切れない、全国の消費生活センターにも年々被害、苦情がふえてくる、そして消費者苦情があってもなかなか解決が難しいという実情があって今回の法律改正ということになったわけです。

 それで、まず、「訪問販売法・割賦販売法の改正に対する緊急意見書」という、ことしの三月に日弁連の方で出させていただいた資料をごらんいただきたいと思うんです。
そういうことがございますので、冒頭に申し上げましたように、継続的サービス取引、役務取引についての適正化を図る法律というものは早急に立法化していただかないと事態はより一層深刻になっていくことはもう目に見えているということが基本的な考え方でございます。

 それから二つ目に、継続的サービス取引ということで平成四年に大問題になりまして、通産省が指導に取り組んだのが外国語会話教室とエステティックサロンと学習塾、それから家庭教師派遣の四業種だったわけなんですけれども、実は継続的サービス取引ということで、こういった同種の問題を起こしているものはほかにもございます。

 ちなみに、一九九三年の意見書の三ページをごらんいただきたいと思うんですが、ここにもう既に、六年前ということになりますが、これだけの継続的サービス取引というものが被害をたくさん発生させている。
これは三ページ、四ページ、五ページ、六ページ、七ページに詳しく書いてございますので、後ほど御参考までにお読みいただければと思うんです。

 そういう継続的サービス取引の中でも非常に被害が多い、増加しているものとしては、ことしの三月の意見書をごらんいただきますと、例えば資格取得講座、これは国家資格を取るための講座とか民間資格を取るための講座というもので、教室に通うものもありますし、通信講座のようなものもありますけれども、これは被害、苦情が大変多いものでございます。
それから、結婚情報サービスとか、学習指導つきの教材の販売、これは例えば中学生、高校生に三年間分まとめて契約をさせるとか、小学校に入ったばかりの子に六年間分の契約をさせるとか、あるいは幼稚園に行っている子に小学校、中学校分、九年間分まとめて契約させるとか、そういうかなりむちゃな契約被害が発生をしている部分なんですが、こういうものとか、それから、最近被害がだんだんふえてきて社会問題になりつつありますけれども、自己啓発セミナーとか、こういうものも大変被害が多うございますので、今回の政令指定で適用対象の役務について検討いただくときには、ぜひ被害実態を踏まえて、取り込むということについて御検討いただきたいというふうに思っております。

 それから、具体的に立法の中で盛り込んでいただく必要があるであろうと私どもが考えておりますのが(3)でございますけれども、一つは書面交付義務ということです。

 今回の法案では、契約を締結する前の概要書面の交付義務と、それから契約を締結後速やかに契約内容を明らかにした書面を交付する義務とが必要だというふうにされておりまして、これは大賛成でございます。

 それから、クーリングオフ、これは十分なじっくり考える余裕がない中で契約をしてしまう、あるいは契約内容が複雑で十分理解し切れないで契約をしてしまったというときに熟慮期間を設けるというものなんですけれども、クーリングオフ制度は当然必要であろうと。
これは、四業種につきましては自主ルールの中で各業界ともクーリングオフは必要だということでやっておられますので、それを立法化の中に取り込んでいただくということでございます。

 それから、勧誘行為の規制ということで、欺瞞的な勧誘、うそをついたり重要なことを隠したりするような勧誘とか強引な勧誘というものは、これは禁止していただく必要があるだろうと。

 それからもう一つ、これは非常に大事なことなんですけれども、多数回の契約をまとめて結ばせる、あるいは長期間にわたって一括した契約を結ばせるときに、サービス取引の場合には、特に美容関係とか教育関連とかいうようなものにつきましては、受けてみないと自分に合うかどうかわからないという要素というのが非常に強うございます。
ですから、そういう意味で、中途解約の制度というものを明確に設けて、そして中途解約の場合の精算条項というものを合理的なものにしていただくという必要があるだろうということでございます。そういうことですので、中途解約については、理由を問わず消費者からの中途解約はすべて可能であるというふうにするべきであろうと考えます。

 それから、中途解約の精算につきましては、既に受けたサービスの対価については、これは債務不履行がない限りは当然支払わねばならない。
それから、解約に伴う事務手数料として一定金額ぐらいは消費者の必要な負担であろうと思いますけれども、それ以上のものについては取るべきではないというふうに考えております。
各業種では自主ルールでそのあたりについての一つの考え方を示しておられますので、これを上限という形でお考えいただいて盛り込んでいただく必要があるだろうと思っております。

 それから、四つ目でございますけれども、これは前払いを一括してさせるということによって、例えば倒産をしたときにお金が戻ってこないとか、それから中途解約をして精算をするときにも精算ができないとかいうようなことが起こると大変困りますので、前受け金保全措置の制度をぜひこれは設ける必要があるだろうと思っております。

 今回の法案の中には前受け金保全措置の制度は入っておりません。
通産省の方の説明によれば、書面の記載事項として前受け金保全措置の有無を書かせるということと、それから財務帳簿等の謄本請求権を消費者に与えるという形で担保をしますということで説明をしておられますけれども、前受け金保全措置というのは必要であろうというふうに考えておりますので、今回の法案では無理としても、今後やはり検討課題ということでぜひ御検討いただければありがたいというふうに思っております。

 それから二番目に、割賦販売法の改正なんですが、今回の割賦販売法の改正につきましてはポイントは二つあるということで、一つは、今まで指定商品制度であったものに指定役務、指定権利も対象にするということで、政令指定対象を拡大するということと、それから今まで割賦購入あっせんにだけ認められていた抗弁権の対抗というものをローン提携販売にも可能にするという二つでございます。

 継続的サービス取引の適正化のための割賦販売法の手直しとしてはこれでかなり賄えるのではないかというふうに考えております。
ただ、それ以外にも、クレジット契約だとか消費者信用取引というものは今大変多様化をしておりまして、消費者信用取引全般の適正化というものをきちんと吟味をして全体的な立法化を図るということは大変必要なことだというふうに日弁連としては考えております。
今、統一消費者信用法について必要ではないかということを日弁連としては内部で議論をしているところでございます。

 したがいまして、割賦販売法の改正につきましては、今回の改正で十分だということではなく、これは継続的サービス取引の適正化の手当てとして最小限必要なものというふうに御理解をいただいて、消費者信用取引全体の適正化ということで統一消費者信用法を制定する必要性があるんだという取り組みというものをぜひ今後していただきたいというふうに思っております。

 それから、今回は継続的サービス取引ということで、平成に入りましてから大きな社会問題になっていた部分について、かなりおくればせながらの立法化ということで、緊急課題でこの範囲ということは大変評価できるのですけれども、消費者契約全体について、情報の格差の問題だとか交渉力の格差の問題だとかいうようなことで、あらゆる分野にわたってたくさんの被害が起こっております。

 ですから、ことしの一月に国民生活審議会の方で消費者契約法の必要性についての最終答申を取りまとめられておりますけれども、今回の法律だけで全体がカバーできるわけではありませんので、ぜひ消費者契約法についても立法化をしていただきたいということを最後に申し述べさせていただきたいと思います。

 以上でございます。


○委員長(須藤良太郎君)

ありがとうございました。

 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。

 これより参考人に対する質疑を行います。

 なお、御発言の際は、私の指名を受けてから御発言くださるようお願いいたします。
また、委員の質疑の時間が限られておりますので、簡潔に御答弁いただくようお願いいたします。

 それでは、質疑のある方は順次御発言願います。


○加納時男君 

本日は、舟橋さん、小暮さん、村さん、三人の参考人の方には貴重なお時間をいただき、有益な御示唆をいただきましたことをまず厚く御礼申し上げたいと思います。

 今、三人の参考人のお話を伺っていて、おかげさまで私なりに問題点の整理が少しできたような気がします。
第一は、今回四業種予定されておりますが、四業種が妥当であるかどうか、二つ目には、書面交付なりクーリングオフ、中途解約といった中身の問題、それから三つ目は、抗弁権の接続、このあたりが私は共通の問題かなという感じがしましたので、これに区分してそれぞれ参考人にお伺いしたいと思います。

 まず、舟橋参考人に伺いたいと思うんですが、先ほどの資料の中を御説明いただきながら見ていましたらば、この四業種が激増しているというのが問題であるということの御指摘がありました。
と同時に、この表を見ますと、平成十年度はまだ半年分しか載っていないので、平成九年で数字を引用させていただくと、例えば都内で合計で八万七千件相談件数があったと、こうあります。
その中で、エステとか外国語会話、今言っている四業種、この数字が出ていますので、ごく簡単にこの四つの数字をぱっと足してみますと約三千八百件なんです。
ということは、八万七千分の三千八百件、約四%なんです。役務サービスというのが大体全体の中の半分を占めているというのは、今までの経験で、表の二で出ていますから、それで考えてもまだこれ以外のものがかなりの件数あるということがわかるような気がします。

 下の方に注がございまして、「その他」というところでいろいろ書いてございます。
これについては、その後で村参考人がおっしゃったように、資格講座、これがかなりあるんじゃないかなという感じがするわけでございます。
それから、自己啓発セミナー、結婚情報サービス、これは村さんが御指摘なされていたのが舟橋さんの注に入っています。
PIO―NETというのがございますね、私あれでちょっと引いてみたんですけれども、それで見ると資格講座というのは結構多くて大体四%ぐらいあるんです。
今、この四業種合計とほとんど変わらないぐらいのウエートがある。
つまり、資格講座が一番大きいんじゃないかという感じがするんですが、私の勘違いでその後また激減しているということなら別なんですけれども、東京都の第一線の感覚としてどうでしょうか、資格講座ですとか結婚情報サービスとかこれが非常に大きな問題になっているんでしょうか。それとも、この四業種をとりあえずやって、その後これらに着手していけばいいんでしょうか、その辺教えていただければと思います。


○参考人(舟橋とみ子君)

それでは、お答えさせていただきます。

 今御指摘ありました資料の一ページのところに、四番目の「その他」というところで、「継続的サービス取引については、このほか、資格取得講座や自己啓発セミナー、結婚情報サービス等についても相談が多く寄せられており、不適正な取引行為がみられる。」というふうにお示ししてございます。

 それぞれの件数を参考までに申し上げますと、九年度、資格講座でございますが、六百二十八件の相談が寄せられております。それから、自己啓発セミナーでございますが、これは二百二十一件、結婚情報サービスにつきましては百四十九件ということでございます。

 継続的サービス取引の問題につきましては、これらのエステティック、外国語会話教室等の四業種に限らず、こういったサービスがやはり同じような問題を抱えているというふうに相談の現場を担当した者として感じております。

 以上でございます。


○加納時男君 

ありがとうございました。

 今の資格取得講座の六百二十八件というのは、平成九年度の数字ですか。


○参考人(舟橋とみ子君)

九年度でございます。


○加納時男君 

ありがとうございました。

 全国的な数字はPIO―NETでとれるんじゃないかと思っているんですけれども、それと東京都とではやはり地域特性が違うから違うのかもしれませんが、それにしても決して少なくないということが今のお話でわかったと思います。

 二つ目の質問なのでございますけれども、これは契約の内容について、項目についてちょっと伺ってみたいと思います。

 まず、小暮参考人に伺いたいと思います。

 エステ業界が大変な御苦労をしていらっしゃるということは先ほどからわかりましたし、私もさっきのお話にありましたように、美の探求というのは古今東西といいますか、太古からの人間の本能といいますか基本にありまして、これ自体すばらしいことだと思っております。

 ただし、これをよく考えてみると、美しくなった、きれいになったというのは非常に主観的なものなのでございます。
そこが非常に難しいと思うんです。
例えば、書面交付ということで契約内容を明確化するということが今回うたわれております。
しかし、サービス内容を考えてみますと、今、エステ連絡協議会さんの資料も読ませていただきながらお話を伺っていたのでございますけれども、フェーシャルだとかボディーだとか痩身だとか、私も言葉がなかなかよくわからないんですが、ともかくいろんなことをやって美しくなるということなんですけれども、サービス内容が個体によってすごく違ってきて、画一的なおだんごを売るというような商売と、おだんごを画一と言っては悪いのかもしれないですけれども、二兄弟か三兄弟かという程度の違いのおだんごと違って、これは非常に個体差があって難しいのじゃないか、むしろオーダーメード的な要素が非常にあると思うんです。

 こういったときに、品質表示の法制化といいますか、こういったことについてどういうふうにお考えでしょうか、その辺を伺いたいと思います。


○参考人(小暮元一郎君)

今お尋ねのありましたお客様の主観であるというふうなことですけれども、そのとおりだと思います。

 個々のお客様に対する手づくりのサービスというふうなことを行っております。
それから、サロンにおいては特色を持ったサービスをしているということもありまして、画一的に全部同じようにそういう書面の内容を統一せよというのは非常に難しいものがあるかなというふうに考えております。


○加納時男君 

非常に難しいということだと思います。
そうすると、先ほど、これも村参考人が中途解約が大きな問題ですよと言われました。

 私は今、約款も見せていただきながらお話を伺っていて、クーリングオフでございます。
クーリングオフというのはなかなかわかりにくい言葉ですが、わっと言われてその気になって契約してしまったけれども、冷静になって考えたらちょっとまずかったというのがクーリングオフの語源で、恐らく頭を冷やして考える期間、それに伴う契約解除の申し入れ、意思表示というふうに私は理解しているんです。
それで間違いないとしますと、頭を冷やす期間として何日間が妥当だろうか、八日間という案があるようでございます。

 また、自主基準でもいろいろ今までやってこられたんですけれども、特にエステの場合、これも小暮参考人に伺いたいんですが、効果がありそうかどうかということを判断するのに八日間でわかるだろうか、かなり、数カ月かからないと効果があるかないかわからないので、クーリングオフももちろん大事ですけれども、むしろ中途解約の方が大きな課題なのかなという気もしますが、その辺、実態を踏まえていかがでございましょうか。


○参考人(小暮元一郎君)

その八日間で妥当かどうか、効果を見るのはどうかというのは、またこれは個々のコースによって非常に違いがありまして、何時間がいいかというのは私は考えを持ち合わせておりませんけれども、クーリングオフそれから中途解約等につきましては応じていくと、業界でもそのようにしていくということを決めております。

 この先も業界全体にその精神が浸透していくように努力をしていきたいと思いますが、そのクーリングオフの間に提供した役務それから商品等がありますが、その対価はサロンがいただくものであるかなというふうに思っております。
それから、クーリングオフの際に商品の対価はサロン側に認められておりますけれども、役務の対価の請求というのが認められておらないというふうに認識しております。
役務の方の対価もサロンとして認めていただければと、そんな気持ちでおります。


○加納時男君 

ありがとうございました。

 今、小暮参考人の方から、商品だけでなくて役務の対価もというのは、私は当然だと思うのでございます。
契約内容の明確化であるとかあるいは中途解約のトラブル、今、小暮参考人のお話しになられたこと、こういったことについて舟橋さん、東京都の第一線でこういうのを受け付けていらっしゃって、実際クーリングオフとか中途解約で非常に苦情、相談のケースが多いと思うのでございますが、今の件についてどういうことをコメントしていただけますでしょうか。


○参考人(舟橋とみ子君)

まず、クーリングオフの件でございますけれども、八日間が妥当かということでございますが、今までこういった継続的サービス取引につきましては、例えば店舗での取引については訪問販売法の適用がなかったわけでございます。
それが今回、クーリングオフの適用があるということで消費者取引の適正化、消費者被害の救済には非常に役立つというふうに考えておりまして、まずその第一歩というか、大きな前進であるというふうに思っております。

 それから、先ほども申し上げたところですが、こういったサービスにつきましては、物とは違いまして受けてみなければわからない、いろいろな事情変更も生ずる、それから事業者の不適正な取引行為というのが私ども指導を担当している者として非常に目立っております。
そういった事業者の、例えばうそを言っているとか重要なことを告げなかったとか、例えば英会話やなんかですと、いつでも予約がとれるということで契約したのに実際はとれなくて解約することになってしまったんだけれども大変解約料が高いといったような、そういったトラブルがやはり多くなっております。

 そういった場合に、事業者が契約の履行がきちんとできるかどうか、そういうことが大変重要でございますので、中途解約につきましては、やはりいつでも解約できることが必要ですし、またそれは事業者の債務不履行がない場合でございますが妥当な解約損料でいつでも解約できるということが必要ではないかなというふうに思っております。


○加納時男君 

どうもありがとうございました。

 この件に関連して村参考人に伺いたいと思います。

 今いろいろ議論しております件でございますけれども、例えばクーリングオフの八日間という考え方、あるいは先ほど村参考人は、理由は何であれ中途解約については解約権を認めるべきだというお話があったんですが、具体的な法への落とし込みとして現在の法案でよろしいかどうか、何かコメントがおありかどうか。
それからまた、今、小暮参考人から御意見の出ました、商品についての対価というのはわかるけれども、役務がなかなかとれないと困るというのがありますけれども、これについての御見解がありましたらお願いいたしたいと思います。


○参考人(村千鶴子君)

お答えいたします。

 まず、クーリングオフについてですけれども、これは現行の訪問販売法のクーリングオフの制度が、訪問販売と電話勧誘販売はともに八日間というふうになってございます。
それから、それ以外の法律でも、例えば割賦販売法とか宅地建物取引業法とか、そういった取引の場合にはクーリングオフ期間が八日間でございます。

 それ以外の非常に危険性の高い、例えば海外商品先物取引とか現物まがい規制法とか、そういうものになりますとクーリングオフ期間は十四日間というものがございます。

 そういうことと、それからクーリングオフというのは、その場の雰囲気にのまれてよく熟慮しないで契約をしてしまったとか、複雑な内容なのでその場でじっくり考えにくいというような場合に、頭を冷やして再度見直すというための期間であるという位置づけになってございますので、そういう観点からいいますと、一般的な消費者契約の場合に他の法律等でも認めている八日間というのはそれなりに合理性があるのではないかというふうに考えております。

 ただ、サービスの質とか効果が自分の求めるものだったか、納得のできるものだったかということになりますと、これは契約締結の段階で開示されている契約内容でよかったかどうか、そういうサービスをその回数、そのお値段で契約をするということで自分がよかったかどうかを熟慮するためのクーリングオフという八日間と、サービスの質が不満足だというときにやめたいという話になってくるというのは少し次元が違うだろうと思うんです。

 そういったときに、継続的サービス取引の場合には、何が理由だというようなことを言いますといろいろ問題になりますので、消費者の方から中途解約をしたいというふうに言ったら合理的な精算で一方的に中途解約ができるようにするのがよろしいという考え方が妥当だろうと思っているわけで、今回の法案はそういう意味では合理的なものであろうと思っております。
ただ、合理的な精算ルールというものを政省令等でどこまできちんと明確化していただくかということが一つのテーマになってくるのかなということでございます。

 もう一つの問題として、契約をした後でいろいろ不満が出てくる理由として挙げられますのが、契約の締結段階で重要なことをきちんと説明していないとか、虚偽の説明をしている、うそをついていたとか、あるいは大変強引だったとかいうことになりますと、これはクーリングオフの問題でもありませんし、それから納得して契約したんだけれどもどうもこのサービスは自分が求めているものと違う、自分の体質だとかいろんな問題に合わない、あるいは生活の変化で受けることができなくなったというレベルとは違う問題になります。

 つまり、きちんとした売り方をすることによって正しい自主選択ができるチャンスを消費者に確保していなかったために消費者が選び損なったと。ですから、きちんと説明されて自己選択ができたら選ばなかったものを結果的に押しつけられてしまったという問題になります。
これは実は今回の法案の中には盛り込まれておりません。
この部分についてはまさに消費者契約法の問題でして、不当な勧誘行為があった場合にはその契約を取り消すことができるという形にするべきであるというのが消費者契約法で提案されている民事ルールということでございます。

 ですから、この法律ですべての問題が解決されるわけではありませんので、先ほど最後に申し上げましたように、この法律とともに消費者契約法の早期立法化も図られないと全体的な取引の適正化にはどうしても取りこぼしができてくる、こういうことでございます。


○加納時男君 

どうもありがとうございました。

 全体的な精算のルールみたいなのはやっぱり非常に大事だと思います。
これは政省令の話になると思うんですが、あさってでございますか、またこの委員会で法案の審議がございますので、今のお話をいろいろ参考にさせていただきます。
参考になるお話をありがとうございました。

 あともう一つだけ、抗弁権の接続についていろいろ伺ってみたいと思っております。

 先ほど、村参考人からお話がありましたように、今回我々がこれから議論しようと思っている法律のポイントというのは、長期継続的なサービスである、長期であるにもかかわらず支払いは一括前払いのケースがほとんど、圧倒的に多い。その一括前払いがなかなか払えない。しかし、美しくなりたいとか賢くなりたいとか英語がうまくなりたいとか子供をできるようにさせたい、いろんな欲求があって、ともかくサービスは早くスタートしたいけれども手持ちの金がない。
そこで信販の方が間に入ってクレジットを組んできた。

 しかし、今はいろんな行政指導もありまして、信販の方で抗弁権の接続というものがくっついてくるということになると、今度は消費者金融に行った。そこでいろんなトラブルが起こっていて、先ほど来トラブルのお話を伺っていますと、サービスを提供した会社が途中で倒産してしまった、転廃業してしまった。
その結果、その後がうまくいかなくて、サービスなくなり借金残る、残る借金しゃくの種と、簡単に言いますと、こういうのが苦情になっているんじゃないかと思うのでございます。

 そこで、幾つかこれに関連して伺いたいと思うんです。

 まず、小暮さんに伺いたいのでございますけれども、消費生活センターのあっせんにより信販会社が抗弁接続を認めたかどうかといったようなアンケートが前にあったんです。
これは日弁連さんの資料にあるんですが、それを見たら、五十二件を調査したところ、イエスと言ったのが三十四件、ノーと言ったのが十八件というので、大体二対一ぐらいで、いい方には行っているんですけれども、三分の一はこれですらも接続されていないということがあるんです。

 今回、この法改正によって抗弁権の接続を認めると、全面的にシフトするんだろうか。
何といっても一番の問題は、与信といいますか信用を与えるのが信販会社から消費者金融に変わってきたというのがエステ業界での苦情のポイントではないかなと私は伺っているわけでございますが、今回の法制化によってこういった苦情とかトラブルは大きく減るとお考えでしょうか、伺いたいと思います。


○参考人(小暮元一郎君)

減っていくものと思います。

 残念ながら今までは強制力がありませんので限界を感じておりますけれども、この法改正を機に自主ルール等の徹底を図っていきたいというふうに思っております。
今お尋ねの件については改善されていく、ぜひそのように私どもも努力したいというふうに思っております。


○加納時男君 

最後に、アウトサイダーについて伺いたいと思います。

 きょう話題になっております四業種では、ずっとここのところ行政指導もありまして通達もあって自主的な取り組みをスタートしてやってきたと思うんです。

 二つ問題があると思うのは、本来、法律でこういった企業の活動を規制するというのは私は好きじゃないんです。
反対なのであります。
企業というのは伸び伸びと自主的な創意工夫でやっていくのがいい。
だけれども一方でまた消費者保護というのも大事だ。
この兼ね合いが非常に難しいので、その一種の妥協の産物で出てきたのが自主規制だったのかなと。
自主規制でうまくいけば私はこの法律なんか要らないと思うんです。
ところが自主規制は現実にうまくいかなかった。

 一つは、自主規制は当然のことながら強制力がないというのがあるんです。
二つ目は、協会への加入率が非常に低い。
エステ業界さんはたしか一三%ぐらい加入かと思うんですけれども、今度話題になっております家庭教師が一〇%ぐらい、学習塾が八%、英会話が三%。英会話の場合には最大手の、名前は言いませんけれどもある有名な、テレビでしょっちゅうコマーシャルをやる方も入っていない。
ただし、エステの場合には最大手の小暮さんのところはもちろん入っていらっしゃると、若干違うわけでございます。

 私の質問は、アウトサイダーというのは何でこんなに多いんだろうか。
企業の自主的な努力というのが企業家の神髄であるならば、国の規制を受ける前に企業がみずから規律をつくり自分たちで守っていくというのが望ましいと思うんです。
新しく生まれた業界ですから難しいのはわかりますけれども、アウトサイダーの現状と対策、この辺どういうふうにお考えでしょうか。

 あわせて、小暮参考人も非常に見識のある方と伺っているので、私の提起した問題、企業というのは本来、お役所というかお上にお願いしていろいろ規制していただくのがいいのか、そうじゃなくて、自主的にやっていくのが企業の真骨頂だと思うんですけれども、今回の法律はやむを得ないものなのか、それともこれをやってくれないと困るからぜひつくってくださいという陳情をされるのか、その哲学を伺いたいと思います。


○参考人(小暮元一郎君)

今回の法規制については、できればお許しをいただきたいというふうに思ってはおりますけれども、一方では万やむを得ないかなというような気がしております。

 このエステサロン業界全体としましては、そのほとんどが個人営業であります。
一人あるいは二人で経営している小規模のサロンが大多数であります。
なかなかその実態が私どももつかめておらないというのが実情です。
こういった私どもの協議会に対するいわゆる求心力というんでしょうか、それも今のところ不足をしております。

 今後、この法改正を機に、そういった自主ルールが必要なんだということをあらゆる機会を通して私どもは伝えていきたいと思います。
今まで以上にそれは組織率の向上ということにつながっていくと大いに期待しております。


○加納時男君 

ありがとうございました。

 大変力強いお言葉をいただきましたので、これをベースに明後日以降の法案審議に参加したいと思っております。

 きょうは三人の先生方、私もお話を聞いてすぐ質問をするというのは、頭がかっかしておりますので、やはりクーリングオフは必要かなと思いました。
ありがとうございました。

 終わります。


○福山哲郎君 

おはようございます。

 本日は、本当にお忙しい中、舟橋、小暮、村参考人に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
せっかくの機会でございますので、皆様の忌憚のない御意見をいろいろとお聞かせいただければというふうに思います。

 早速ではございますが、質問に入らせていただきたいと思います。

 もともと質問しようと思っていたことよりも、今、舟橋参考人の表をもう一度拝見しましてふと考えたんですが、「消費者相談件数の推移」の中で、例えば平成九年度、都と都内の区市町村に寄せられた相談件数が八万七千件です。
それで、今回の法律で問題になっている「役務(サービス)に関する相談件数」が三万件ということです。
ぱっと数字を見るとああ八万件かというふうな感じだったんですが、三百六十五日で割りますと一日約二百四十件ぐらいになります。役務に関して言うと約百件弱、八十件ぐらいになる。

 これは、一日二百四十件、あちこちの消費生活センターに電話が鳴り続けているということなんでしょうか。


○参考人(舟橋とみ子君)

相談でございますけれども、先ほど御説明しましたが、東京都は二カ所、飯田橋と立川にセンターがございます。
それから区市町村でも相談窓口を設けております。
相談は、大体九割方が電話での御相談でございます。

 そういうことで、確かに今先生の御指摘がありましたように、電話を頻繁にかけて御相談されるということが非常に多い状況になっております。


○福山哲郎君 
一日で考えるとちょっとびっくりするような数字だなというふうに思います。
小暮参考人のエステのサービスに関しても全国的には約八千件ぐらいということで、これに関しても一日で割るとすごい件数になります。
先ほど、数字としては余り多くはありませんがという舟橋参考人の言われた資格講座のところでも、平成九年度六百二十八件というふうに先ほど御説明をいただきました。
これもよくよく考えると、一日二件は鳴っているという感じになります。別に個別の一日どうだということにこだわるわけではないんですが、やはりこれはかなり大きな数字ではないかなと私は改めて感じているんです。


 では、そのときに、基本的な問題というのは、先ほど小暮参考人が言われた、事業者が利益を追求し自由な経済活動をしていきたいということと、自分の意思でサービスを受けたいんだと思う消費者の自己責任の問題、それに行政がどう規制を入れるかというこの三つのバランスが私は大変問題だと。

 先ほど小暮参考人が言われましたように、規制が強過ぎると自由な経済活動がもちろん阻害されるわけです。
新しい産業の芽を伸ばすような形でぜひ考えていただきたいという小暮参考人のお話も非常にわかる。
ただ、これだけ件数が多いということは、やはりこれも非常に問題だと。
ただ、ほっておけばいいかというと、そうではない。逆にお年寄りとか若年層とかといった人に対して大変厳しい状況もある。

 きょうは三人の参考人の方がお越しなんですが、現実に消費者の相談を生の声として聞かれている舟橋参考人、そして法的な意味できちっと社会的に規制をしていけばいいのではないかと思われている村参考人、今現実に産業活動をやられている小暮参考人、先ほど申し上げた自由な経済活動と消費者の自己責任ということとそれから公的規制のバランスというこの三つの観点から、現状とその問題点等の認識を、三人の参考人の方、それぞれ簡単で結構でございますので、御意見をお伺いしたいというふうに思います。

 では、まず村参考人からお願いします。


○参考人(村千鶴子君)

では、お答えいたします。

 相談件数が大変多いという御指摘なんですが、実を言いますと、こういった消費生活センター等にどれぐらいの割合の方が相談に来ているのかということを見ていただきませんとその数字の評価も違ってまいりますということをまず申し上げたいと思うんです。

 これにつきましては、平成十年一月に消費者問題に関する世論調査というのを、これは総理府が全国調査をやっております。
それで見ますと、被害に遭った、納得できないと思ったときに消費生活センター等の行政に相談に行く方の割合は一・五%か一・七%か、それぐらいだということなんです。

 それから、平成十年三月ごろに国民生活センターが国民生活動向調査というのを政令指定都市と二十三区の二十代から六十代までの主婦層を対象にやっているんですが、これでいいますと、被害に遭ったと思ったときに行政に相談に行かれる方というのは四%なんです。

 ですから、東京都だとか国民生活センターのPIO―NETのデータというのは、実は背後にそれだけのものがあって、すべてではないというふうに評価をしていただかなければならないんだろうということになりますので、現実的な問題状況としては大変深刻な状況になっているというふうに御認識いただくのが正しいのであろうというふうに思います。

 それから、経済の活性化と消費者の自己責任と規制というものについての考え方なんですが、この点につきましては、何でもかんでも法律でがんじがらめに規制をすればいいというふうには私どもも思っておりません。
ただ、やはり経済の活性化ということを考えましたときにも、いいものをきちんとした売り方をしていくところが伸びていくというのが本来の正しい経済の発展のあり方であろうと思っているわけです。
そういうためにはどうすればいいかということは、とりもなおさず、消費者が納得できる選択をし、納得できるものに対して合理的な対価を払う、こういう社会環境をどうすれば確保することができるかということであろうと思っているわけです。

 現在、継続的サービス取引について問題になっておりますのは、例えばある英会話スクールですと、契約締結段階で三年間有効チケットを六百五十回とか七百回分まとめて売ってしまって、それでほとんど予約がとれない。
つまり、お金をどぶに捨てたのとほとんど同じ状態になって、中途解約は実質認めなかったり、解約を認めてもほとんどお金を返さないというたぐいのものであったりするわけです。

 これは健全な経済取引なのかというと、ちょっと下品な言い方ですけれども、私の感覚で言うとやらずぶったくり以外の何物でもないわけで、こういう形で膨らんでいく企業というものが果たして経済の活性化にプラスになっているのかというふうに考えていただきたいと思うんです。
消費者が喜んで買い、そして喜んで対価を払う、実際に提供されるサービスというものが喜んで利用されるという社会環境をどうやって整備していくかということであろうと思うんです。

 今回問題になっている法案というのは、消費者が契約をして、納得のできるサービスについてはずっと取引を続けなさいと、納得ができないものについては、その時点で合理的な中途の精算をするというルールを設けて、納得のできないものでサービスを受けるつもりがないものについてまでお金を取るとか縛るとかいうような不合理なことはやめなさいというのがメーンであるわけです。
そういう考え方でいえば、これはやはり自己責任の前提でもあり、健全な経済発展のための前提でもあるということで、私は決して矛盾するものではないであろうというふうに認識をしております。

 消費者の自己責任ということで考えますと、自分がどういう業者とどういう商品やサービスを幾らでどういう取引条件で買うことになるのかということを正確に認識して、そして自分で選ぶということが自己責任の前提だろうと思っております。
こういう環境整備のための民事ルールとしての消費者契約法が、ことしの一月、国民生活審議会の最終報告で必要性があるというふうに言われておりますけれども、これもやはり自己責任ということを求めるときの最低ルールであるだろうというふうに思っております。


○参考人(小暮元一郎君)

企業が繁栄できるかどうか、それから継続的にサービスを提供できるかどうかということは、これはかぎを握っているのはすべてお客様だと思います。
気に入らなければもう二度とそのサロンには来てくれません。
それで、お客様とそれからサロン側の情報格差といいましょうか、それは埋めていって、お客様のそういった自己責任を求めていくということは大切だろうというふうに思います。

 ただ、私どもはエステティックの業界におりまして、あるいはまたほかの、英会話さんの業界、それぞれ業界の事情がすべて違っておりますので、業界ごとのそういった取引のルールを定めていくのがいいんじゃないかというふうに私は思っております。


○参考人(舟橋とみ子君)
自由な経済活動でございますけれども、その場合はやはり、対等の力を持った者同士が契約をしていく、そういうことが大切だと思います。
消費者と事業者との間には、情報力それから交渉力の格差がどうしてもございます。
そういった中で、消費者の自己責任を求めるに当たりましては、そういった格差をカバーしていく公正な取引ルール、規制と申しましょうか、そういったものが必要になってくると思います。

 消費者が契約する際に、先ほど来申し上げているんですが、虚偽の説明を受けたり強引な勧誘を受けたりという不適正な働きかけがなくて、きちんと適切な情報提供がされていく中で契約をしていく、そういうことがやはり大事だと思いますので、そのための公正なルールなり規制なりは必要かというふうに思っております。


○福山哲郎君 

ありがとうございます。

 私もここは大変難しいところだというふうに思っていまして、例えば、舟橋参考人からいただいた資料によると、「エステティックサロンから、キャンペーン中と勧誘の電話があり、体験するため出向いたら、美顔の契約をさせられた。
サービスを受けに行く度に手、足のコース等いろいろなコースを次々と勧誘され、一年間に五つの契約、総額約百万円も契約させられた。支払えないので解約したい。」というケースがございます。

 これは表現の問題があると思うんですが、「サービスを受けに行く度に」ということは、多分、この消費者は何回かサービスに行って、いいなというふうにも感じて、五つの契約をしたら百万円になっちゃったと。
これは、「契約させられた。」という表現にありますが、させられたのか、本当に契約をする意思があってきれいになりたいと思われたかというのは、これは本当に微妙なところだというふうに思います。

 本当に悪質なケースと、私の友人とかでもエステサロンに行って喜んでいる人はいっぱいいるわけです。
そこが今回のこの法案では非常に難しいところだなというふうに思いながら、それでも問題が多いというのは難しいところだなと思いながら今質問しているんです。

 それでは、ちょっと小暮参考人にお伺いをしたいんですが、先ほど加納先生からも言われたように、業界自体の加盟率が約一三%と。
これは、先ほど、一人二人でやられているところが多いというふうに言われていますが、なぜ加盟率が低くなっているのか、原因と、それから業界として加盟率を上げるための御努力を何かされているのかをお知らせいただければありがたいと思います。


○参考人(小暮元一郎君)
アウトサイダーが非常に多い現状なんですけれども、先ほども申し述べましたが、業界として努力は続けております。
しかし、強制力というふうなものがない現時点ではちょっと限りを感じております。

 それから、経営内容が非常に小規模であるという、そういうサロンが大多数を占めておりまして、そのサロンがその地域地域でどのくらいどのように仕事をしているのかどうかというのはなかなか把握できないままに今日まで来ております。

 これから、私どもが中心になっていろんな機会をとらえていきたいと思いますが、自主的にこのように決めておりますよということを事業者に今までも伝えてはきておりましたけれども、なかなか求心力を持たないままに今日まで来ているというのが実情であります。

 これからは、行政の方々とも御相談しながら、御指導をいただきながらもっともっと積極的に広めていきたい。あらゆる機会を踏まえて、本当にこの仕事をお客さんに支持されるいい仕事にしていく気があるのかどうかというようなことも確認をしながら進めていきたいというふうに思っております。


○福山哲郎君 

ありがとうございます。

 ぜひ業界団体として、加盟率向上に向けて御努力をいただきたいと思います。

 舟橋参考人にお伺いをしたいんですが、先ほど、消費者に対する情報、学習等の提供をやられているというお話がありました。これは具体的にはどういう形で啓蒙啓発をやられているのか、具体的な事例とか方法等についてお教えいただけますでしょうか。


○参考人(舟橋とみ子君)

東京都の消費生活総合センターでは消費者教育や消費者啓発等を行ってございます。

 具体的には、やはり若者の被害が多いということで、最近では、例えばいわゆる悪質商法の手口を示したポスターでありますとかまたチラシ、それから「東京くらしねっと」という情報誌にいろいろ情報提供をしております。
また、教育講座とか出前講座というようなことで学校とか企業の方に出向いていって若い方にそういった啓発を行うとか、そういったこともやっております。
また、大学の落語研究会の協力を得ましてわかりやすいコントとか落語で啓発を行ったりとか、そういうこともやっております。
それから最近では、インターネットを利用したゲーム感覚で被害の疑似体験ができるようなCD―ROMもつくりまして、そういった啓発等に努めております。


○福山哲郎君 

ありがとうございます。

 例えばポスターが張ってある、チラシがあると今おっしゃられた。ポスターが張ってあってそれが本当にどのぐらい消費者の啓蒙啓発になるのかというのは、大変失礼ながら私は少し疑問があります。
例えば、そこで都が単独で行う啓発の限界や、またこの点に関して、国に対して啓蒙啓発について何か要望なり、国との協力関係なりで何か御意見等はお持ちでいらっしゃいますでしょうか。


○参考人(舟橋とみ子君)
国に対しましては、こういった取引の適正化に向けて要望書を出させていただいたり、日ごろからいろいろ連携をお願いしているところでございます。

 また、先ほど申し上げました若者向けの啓発でございますけれども、東京都のみではなく、関東甲信越の何県かと協力しまして、ことしの春の新入社員の若者とか、入学する時期でもございますので、そういった時期をねらって効果的なことをということで、協力してキャンペーンを行ってございます。

 そういったことで、啓発に工夫をしているところでございます。


○福山哲郎君 

ありがとうございます。

 その啓発の中でも、その啓発がどの程度効果が出てくるのかということに対しては、消費者の立場で考えると僕も非常に難しいなと。

 先ほど申し上げましたように、私の友人では喜んでエステサロンに通っている人もいますし、自己啓発セミナーで大変お金を使い込んで困っている人もいます。
それぞれ私前後の世代というのはこういったことに非常に安易にローンとかを組む世代になってきてしまいまして、僕たちの世代よりももう一つ前の若い世代になるともっと安易にローンとかクレジットを組んで困っているような人間もたくさんおりますので、そこら辺のところに対してどう啓蒙していけばいいのかということに関しては、多少今の状況では限界があるし、学校教育の問題も含めて難しいなと感じています。

 もうそろそろ時間になりましたので最後になりますが、村参考人にお伺いをしたいんです。
先ほど、包括的な消費者契約法のお話がございました。
具体的に、この消費者契約法について、例えばこの一点に関しては特に強調して、将来にわたって制定に向けてのポイントとしてはここが重要だというようなことがあれば、先々のことも含めて参考にさせていただきたいので、お聞かせをいただきたいと思います。


○参考人(村千鶴子君)

消費者契約法につきましては、一番考えていただきたいのは、個々の消費者が日常生活で契約を結ぶときに自分でその契約の中身を理解して、自分のニーズに合った選択を自分自身でできるようにするためにはどういう法律が必要か、そういう発想をいつも持っていただく必要というのが非常に高いだろうと思います。

 そういうふうに考えたときに、例えば国民生活センターのデータなんかを見ますと、日常生活での契約を締結する層はこの層だというのがあるわけではなくて、かなり若い層から超高齢者まで日常生活で自分に必要なものは個々人が契約をする、もうそういう時代になっている。
それから、商品やサービスも、きょうの問題の継続的サービス取引もその一部なんですけれども、非常に多様化し複雑化し、そして日夜新しいものがどんどん出てきている、そういう状況にございます。

 ですから、やはりそういう非常に動きが激しい時代の中で、個別の消費者のためにどこまでわかりいい説明というものを制度化できるかという視点というものが非常に大事なのではないかなというふうに思っているんです。

 国民生活審議会の最終報告を見ますと、例えば説明の程度、重要事項とはだれにとって重要かとか、どこまで説明すればきちんとした説明をしたという評価ができるかという基準について、一般平均的消費者という言い方をしているわけですけれども、実は一般平均的消費者というのはどこにもいないわけです。
ですから、その種の商品を生活で必要としている人、例えば介護サービス等の契約であれば高齢者とか超高齢者の方がそういうものを契約なさるわけですから、そういう契約する人たちのニーズに合った説明、理解可能な説明というものをきちんとすることが必要であるという基本的な考え方に立っていただくということが非常に大事だろうというふうに思います。

 それから、消費者契約法ができた暁に実効性を担保するために消費者団体の差しとめ請求権等が議論されておりますけれども、これも非常に大事だと思うんですが、一般消費者にとってみると、地元の自治体の消費者行政、端的に言ってしまえば消費生活センター等の相談業務の充実だとか情報提供の充実だとかというものが消費者契約法とやはり二人三脚で非常に必要な部分だろうと思うんです。
ですから、そういうところを落とさないようにぜひ御議論いただければありがたいというふうに思います。


○福山哲郎君 

これで終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。


○海野義孝君 

海野でございます。

 きょうは、三人の参考人の方々には御多用のところおいでいただきまして大変ありがとうございます。
明後日、私どもの経産委員会ではこの法案についての本格審議を行いますけれども、それに先立って大変貴重な御意見を賜ったということで、大変ありがたく思っております。

 総論的に申し上げれば、都の行政に携わっている立場、それから業界の方、それから消費者を守るというかあるいは業界を守るというか、日弁連の先生ということで、それぞれのお立場でニュアンスの違う部分もありましたけれども、大変参考になりました。
大いにこれを生かして明後日の討論をしていきたい、このように思っております。
たくさんの資料も前もって、あるいはきょうもいただいておりますので、これも十分に勉強させていただこう、こう思っております。

 そこで、最初に都の舟橋参考人にお聞きしたいと思います。

 最近、我が国におきましても経済至上主義ということが後退するというか、ただとにかく先進国にキャッチアップするという、わき目も振らずがむしゃらにやってきたと、この面ではかなり物の面が中心であったと思いますが、最近は三百兆円の我が国のGDPに占める消費の中でもだんだん物よりはサービスというような面のウエートがかなり高まってきているということでございます。
現に、第三次産業が労働の雇用比率から見るとトップに立ってきているというようなことからしましても、当然今日のようなこういう、きょう参考人の方々からお聞きしているような問題ということは早晩出てくるという問題でありましたから、私に言わせれば、これを法制化するという問題はある面でいうと遅きに失した、このように思うわけでございます。

 都の行政の面から消費問題について携わっておられて月々年々大変大きな問題になってきているこの消費問題についての御感想と、それから今回の訪問販売法関連及び割販法の一部改正、この法案に対する御意見なり御感想、これをまず最初にお聞きしたいと思います。


○参考人(舟橋とみ子君)

お答えいたします。

 経済社会の情報化とかグローバル化とかサービス化とか、そういったことで社会経済環境が非常に進展している状況にございます。

 そういった中で、消費者取引というのは非常に複雑化、多様化しているわけでございますけれども、消費生活総合センター等の相談窓口には日ごろからさまざまな相談が寄せられておりまして、その中でも被害に遭ったケースとかそういったことに私ども日常から接しております。
そういった中で、消費者被害の防止、また救済を図るということが非常に重要な業務でございます。
先ほどからも申し上げてございますけれども、公正な消費者取引ルール、また事業活動の健全化、そういった中での最低限のルールというのは必要ではないかと思います。

 それから一方、消費者への啓発であるとか消費者教育とか、そういった面での行政としての支援をさらに強化していかなくてはいけないなというふうに感じております。
相談の中で、若者と高齢者というような弱い立場の方が被害に遭われるというケースが非常に目立っております。
そういった中で公平公正なルールの整備というのが大変必要であろうかというふうに思っております。

 そういうことで、今回、継続的役務取引に訪問販売法それから割賦販売法の適用がされるということにつきましては消費者取引の適正化の前進ですし、消費者被害の防止、救済につながっていくということで、非常に現場としてもありがたいことだというふうに思っております。

 感想としましては以上でございます。


○海野義孝君 

どうもありがとうございました。

 そこで、従来、平成六年三月までに四業界団体については自主ルールをつくりそれを運用していくということでありましたけれども、今の舟橋参考人のお話ですと、やはり自主ルールということではだめなんで、今回、訪問販売法の中で四団体が規制の団体になるのかあるいはもうちょっと広げるかわかりませんが、少なくとも自主ルールをとっている四業界団体については一応今回訪問販売法に絡んで規制されるというか、法改正に伴って取り込まれるということは前進である、こういうことでございますが、その点はそれでよろしいかということと、もう一点、四業種については法の適用になるようですけれども、さっき他業種についても機動的に対応していただきたいというようなお話がありましたが、これは極めて抽象論でして、じゃ具体的に今回の法の中で踏み込んでもっと広げるという面をお考えになっているのか、今回はこれでいいけれども将来また問題が出てきたら急いでやってもらいたいということなのか、その辺についてはいかがですか。


○参考人(舟橋とみ子君)

今回の継続的役務取引については、エステティック、英会話等の四業種が指定される予定になっていると聞いております。

 先ほども申し上げましたけれども、センター等に寄せられているサービス取引の相談でございますが、継続的サービスにつきましては四業種以外のものにつきましてもいろいろ相談、苦情等が寄せられております。
先ほども申し上げましたように、資格取得講座であるとか自己啓発セミナーであるとか結婚情報サービス、こういったものは現実にかなりの苦情が来ておりまして、また問題点も多いというのが現実でございます。

 今回、四業種が対象になるということで非常に大きな前進であるというふうには思っております。
ただ、そういった被害実態を十分踏まえまして、四業種以外のサービスにつきましても機動的に対応をというふうに先ほど申し上げさせていただきましたけれども、やはり速やかに追加していただきたいというふうに現場では思っております。


○海野義孝君 

時間の制約がありますので、次に小暮参考人にお聞きしたいと思います。

 小暮参考人はTBCの会長さんで、日本の大手、たかの友梨さんの店と御社とが双璧であるということのように伺っております。
全体の三千億円というマーケットサイズというのも、どうも先ほどからの同僚議員の御質問によれば漠としていまして、これもわかりにくいんです。

 二、三お聞きしたいのは、まず第一点は、現在、連絡協議会百五十業者ぐらい、約千四百店舗ぐらいというふうに伺っていますけれども、これは時系列的にいいますと年々ふえている。つまり全体も一万一千店ぐらいあるというふうに聞いていますから、業者の数も相当あるんでしょうけれども、これ自身もふえているという中で、協議会に入るところもふえているかと思いますが、その辺時系列的に見てどうかということ。
それから、組織率は高まってきているかどうかという点。これをまず最初にお聞きしたいと思います。


○参考人(小暮元一郎君)

組織率が年々高まっているとは必ずしも言えません。

 ここ数年、特に長引く経済不況の影響も受けております。
それで、こういう業界での活動に耐えられないという企業も出ております。
それから、維持はしているけれどもサロン数を減少させているというところもあります。
ですから、私どもの協議会の加盟企業数、加盟のサロン数というのは山谷があります。

 今、千四百店舗という先生のお話がありましたが、今はそれを少し下回っております。
今まで、過去には急な拡大といいましょうか、需要の拡大、ニーズの拡大もありましたために、サロン側も非常に手軽に開業できるというふうな点もあったものですから年々ふえ続けてまいりましたけれども、ここ数年は少し数は停滞しております。


○海野義孝君 

国民生活センターの資料を拝見しますと、今回関連している四業界団体についてでありますけれども、苦情件数といいますか相談件数が年々ふえている。自主ルールを設定して運用を始めた翌年からの統計しか手元にありませんけれども、これを見ると、自主ルールに背を向けて苦情件数がどんどんふえているということは、業者がふえているのかあるいは利用者がふえているのか、業者の質が悪くなっているのかあるいは利用者の方が大変クレームをつけるというか、そういうような時代になってきているのかわかりません。
そういった中で、例えば驚くべき数字は、苦情件数がエステの場合に平成九年度八千五十六件といいますと、さっきの一万一千店というか一万一千サロンというのも漠としていますが、その八割方は苦情を受けている店だということになるのか、同じ店が何回も何回も苦情を受けているということなのか。

 こういうことでそもそも経営が成り立つかどうかという点で、余りに苦情が多過ぎてつぶれてしまった、これは自業自得だと思いますけれども、そういうケースはあるんですか、小暮参考人。


○参考人(小暮元一郎君)

そういうケースもあろうかと思います。
逆に、この不景気の影響、波をもろに受けて縮小してサロン数を減らす、閉店をする、倒産に至ったというときにお客様への対応がなかなかできづらかったというようなことで、その縮小時点に相談の件数が一遍にぼんとふえていくということも考えられると思います。

 それから、長い目で見れば業界全体としてはお客様のニーズがありますので大きくはなってきておりますけれども、ここのところで少し停滞ぎみというふうに申し上げましたが、それに加えて、先ほど村先生のお話にもありましたけれども、他産業からのエステティックへの参入がふえております。
これから健康、美容という産業は発展するであろうということで、あらゆる業種からの参入もふえて営業形態が非常に複雑になってきているということも相談件数をふやしているという理由になっているかと思います。


○海野義孝君 

おっしゃることはわからないでもないんですけれども、私は、業界の健全な発展ということが業者の方々にとってもやはり好ましいことであると。
特に、小暮参考人の業界のことを責めているわけではありませんけれども、いろいろなことが言われる業界であります。
それだけに、特に組織率が低いということからしましても、自主ルールをせっかくつくっても効果的な運営をされてきていなかったということがこの苦情件数等から見ても言えると思うんです。

 そういった中で、業界の代表の立場ということなんであろうかと思いますが、さっきおっしゃった、今回の法律に関してはやや消極的な受けとめ方をされているということは、私はちょっと逆じゃないかと。

 むしろこういったことを契機にしてこの業界、私は海外のことをよく知りませんけれども、欧米、ヨーロッパが大分先進国だとおっしゃいましたが、そういった国でも当然日本と同じような問題を抱えてきているかと思います。
時間の関係でその点は申しませんが、そういう欧米と比較して日本の場合も今後、フリー、フェア、オープンということが一番望ましいと私は思います。

 規制緩和ということは何でも自由にさせる、野放しということではなくて、ある程度法規制のあるルールでないと、自主ルールが一向に効果をあらわさないのであれば、そういったことによって少なくとも連絡協議会にお入りになっているような約一二、三%のところについてはそれなりの発展をしていくことが、ひいてはアウトサイダーの業者にとっても、そういった中で信用のあるものをかち取っていくことの方が、日本のこの業界の発展、マーケットの拡大に結びついていくんじゃないか、私はこう思いますが、その点、御意見いかがですか。


○参考人(小暮元一郎君)

私も先生のおっしゃるとおりというふうに感じております。

 産業として急な成長、拡大を続けたものですから、いろいろな面でなかなか整備されないままに大きくなった点でいろいろな問題を今出しているということも認識しております。
未成熟な業界がそのままで大きくなってしまったと。

 今このような法改正を機会に、私どもの連絡協議会はもちろんですが、今まで加盟されていないそういった同業者にも働きかけ、呼びかけを大いにしていきたいと思います。
自主ルール等の見直しも含めて積極的に活動していきたいというふうに思っております。


○海野義孝君 

最後になりましたが、村参考人に。

 緊急意見書を初めいろいろな資料をいただいておりまして、つぶさに拝見しましたから特に御質問することはありませんが、さっきおっしゃっていたように、かつてこれは立法化すべきだということを叫んでこられたけれども、行政当局においてはその段階での御判断としては、四つの業界団体に絞って自主規制というか自主ルールをつくり、これをまず実行していくという行政指導だったと思うんです。

 いよいよ今回こういうことになりまして、三月四日に衆議院に法案が出されたのを契機に即時緊急提言をなさったということでありますけれども、今後この法律がどういう形で、あるいは修正されるかわかりませんが、実行されていった場合に、さっきおっしゃったように、それなりの効用というか権能をお認めになっていらっしゃるんですけれども、意見書等にないことでさらに何か、個人的にでも結構ですし、御意見なり要望なりあったらひとつお願いします。


○委員長(須藤良太郎君)

時間が来ていますので、できるだけ簡単にお願いします。


○参考人(村千鶴子君)

はい、わかりました。

 意見書にはこの継続的役務に関してはかなり網羅してございますので、特につけ加えることはないんです。


 ただ、割賦販売法の改正につきましては、先ほど統一消費者信用法をというふうに申し上げたんですが、そこまで行かなくても、今ゴルフ会員権ですとかリゾートクラブの会員権ですとかあるいはリフォーム工事でクレジットを結ばせるというケースが大層ふえております。
例えばゴルフ会員権ですと、オープンしないままにつぶれてしまってローンだけ残るというようなものも多発しております。

 ですから、統一消費者信用法を早期に立法化していただきたいというふうに私などは思っておりますが、そこまで無理であるとすれば、せめて割賦販売法の指定対象を今回の問題になった継続的役務だけではなくて広い役務、権利に設定していただくということを第二弾でぜひ御検討いただきたいというふうに、これは切実に思っております。


○海野義孝君 

終わります。


○山下芳生君 

お三方どうもありがとうございます。

 私は、継続的サービス契約に関する最大の問題は、舟橋参考人がおっしゃったように、一括前払いの取引だというふうに思うんです。

 そこで、舟橋参考人と村参考人にまず教えていただきたいんですが、なぜ消費者が一年も二年も三年も、あるいは数十万とか数百万になるような前払い金を支払ってしまうんだろうか私は不思議で仕方がないんです。
どのような動機からそのような行為に至るのか、勧誘の実態あるいは契約の実態に即して少し御説明いただければと思います。


○参考人(舟橋とみ子君)

御説明いたします。

 参考資料の二ページのところに相談事例の一部でございますけれどもお示ししてございます。
ここに勧誘の問題点、どういったことでそういう契約をしてしまうことになったかというのが例としてわかるかと思います。

 例えば外国語会話教室の例でございますが、これは広告を見て出向いていったということですが、単価を安くするために六百五十回分の、つまり回数の多い契約をすれば単価が安くなるというふうに言われて契約をしたと。
これは期限が三年間ということでございます。
このほかのケースでも、例えば消費者の方は一年間で百回ぐらいやりたいと思って行ったけれども、回数を多くすれば単価を安くする、それからいつでも予約がとれるからと、それならば多くということで契約をしてしまったら、実際には予約もとれないし、またいろいろな事情もその長期間の間に起こってまいります。
そういうことで中途解約に至るというケースもございます。

 事業者の方の勧誘の段階で、重要事項を告げなかったり、また虚偽のことを告げたり、また消費者の方がゆっくり考えて契約内容等も検討した上で契約したいと言っているにもかかわらず、十分説明書を見せなかったり契約内容を知らせないで契約させたりというケースが非常に多く見られまして、そういったことで一括前払いの長期間の契約に至るということが多く見られます。

 クレジットを利用した場合も、月々にすれば安い金額だからということで、総額の金額とかその間にかかるクレジットの手数料とか、その辺について具体的な説明のないままに契約を強引に勧める、そういったことで契約させられたという被害のケースが非常に目立っております。

 以上でございます。


○参考人(村千鶴子君)

なぜ長期間にわたる契約をするのか、なぜ一括払いで払ってしまうのかという部分に絞って、なぜ消費者がそういう契約をしているのかという部分をお話ししたいと思うんです。

 一つは、現金で一括前払いという人は非常に少ないということなんです。
継続的役務でも役務の種類によって若干違いはあると思うんですけれども、多分一括前払いで現金で出しているというのは全体の多分一、二割程度じゃないかなと思うんです。
あとはもう圧倒的に分割払いのクレジットということでございます。

 分割払いのクレジットの場合に、私が依頼を受けて相談を受けたり事件処理をしたりするときに、どういう意識でいたのかと聞きますと、一括前払いだというふうに意識をしている方は極めて例外的です。
要するに毎月払いという意識です。
クレジット契約の場合には、契約のシステムとしては、一括前払い金をクレジット会社とか、最近ではサラ金なんかが全部立てかえて一括して払ってしまう。
払ってしまったものに対して十数%から二十数%の手数料をつけて分割して毎月払っていくという、端的に言ってしまえば大層高い金利を払って借金をして一括前払いをするという、消費者の立場に立つと大変不合理に見える仕組みなんですけれども、そういう仕組みであるということを余り意識していない。
ですから、トラブルが起こったときにサラ金とかクレジット会社にクレームを言う消費者というのは非常に少なくて、皆さん、サロンやサービス提供業者にクレームを言うんです。
つまり、そういう消費者信用取引業者との間で立てかえ依頼の契約をしているという認識がないということです。

 それと、二つ目は、中途解約ができないとか解約手数料が非常に高いとかいうことを契約締結段階で知らされていないというケースが圧倒的です。
毎月払いなんですから、納得できない、必要なくなれば当然そこでやめて、それ以後は支払わなくてもいいというふうに消費者は思い込んでいるわけです。
業者の方は、そうではありませんよ、あなた勘違いしていませんかみたいな形での説明はしないで、黙っていることによって誤解に乗ずるというか、そういう実情がございます。
ですから、法律相談だとか消費生活センター等への相談も、当然やめられると思ったらやめさせてもらえない、これは一体何なんですかというような形でとりあえず相談が来るというものが非常に多いということでございます。


○山下芳生君 

ありがとうございました。

 そこで、小暮参考人にお伺いしたいんですが、そういう特定継続的役務であれば、役務を受けたごとに対価を支払うというのが非常に自然であり合理的だと私も思うんですが、業者の側から一括前払い制をやる合理的な根拠というのはどこにあるというふうに認識されているんでしょうか。


○参考人(小暮元一郎君)

今、私も全体の数字を把握はしておりませんけれども、その都度払いのサービスを行っているところが約半分ぐらいではないかと思います。
これは私の推測でありまして、全体を把握していませんのではっきりとはわかりませんが。
それに加えて、前払い制、前金というような、利用チケットを先に約束してサービスに入る、それがまた半分ぐらいではないかというふうに考えております。

 お客さんの方の希望としましては、いわゆる美しくなっていく、向上する、そういうふうな希望のお客さんもおります。
それから、そうではなくて今の状態を維持していきたい、今の健康状態、今の肌の状態を末永く維持、保持していきたいと希望するお客さんもおります。
そういう場合は、日常的に美容室へ通うのと同じような感覚でエステティックサロンを利用するというお客さんもだんだんふえてきております。

 では、なぜそういうような制度が始まったかといいますと、当初エステティックサロンというのが日本に登場したのは二十五、六年前だろうと考えております。
そのときは非常にサロン数も少なくて、それに興味を覚え通ってくるお客さんも比較的遠距離から来るお客さんが多かったんです。

 そうしますと、わざわざ北海道から来た、九州から来たというときに、きちんとした予約がとれないとか、予約を守ってくれないのは困るというような希望がありまして、それでは約束事をサロンもお客さんも守っていきましょうというような、そういう実行を後押しするような一つの方法が考え出されました。
それで、お客さんとしては、そういう予約の実行を確実にするというふうな希望と、これだけ通ってくるんだからぜひ割り引いてくださいよという割引の希望が出てまいります。
そういうお客さんにはメリットがあろうかと思います。

 それから、何回ぐらい通ってくるかというふうな計画を、その都度相談をしながらということですが、契約時、それからしばらくやってから、また体質の違いとか何かによって一人一人非常に違う面がございますけれども、それを確認しながら回数をその都度約束していきます。

 それで、企業側にとってはどうかといいますと、そういう資金的な面、事業計画を立てる、出店をする、技術者の養成をする、それからサロン全体の経営の事業計画を立てるに当たっては、予約がされているし、その資金的なことも確保されていると考えられるというようなメリットがございまして始まったわけでございます。

 それが急な拡大をしていって、必ずしもそうではないというような、サロン側の無理な、常にチケットだけを先に勧めるというようなところもたくさん出てきているということも認識しております。
ぜひそれは是正していかなければならぬものというふうに考えております。


○山下芳生君 

ありがとうございました。

 そこで、消費者側のメリットとして共通して出ているのは、単価を安くするためだということなんですが、舟橋参考人にお伺いしたいんですが、前払いによって大体どのぐらい料金が実際割引されているのか。
それからまた、割り引かれた料金によって購入されたチケット等が実際どのぐらい利用されているのか。
私は、三百回買ったらちゃんと三百回行くような人が本当にいるのかなと。
大概もう数十回でやめてしまったりしている方が多いんじゃないか。
その辺のデータがもしおありでしたら御紹介いただきたいと思います。


○参考人(舟橋とみ子君)

単価を安くするということについてなんですけれども、これは事業者の方が回数が多いほど単価を安くして消費者を勧誘するということで、つまり消費者の方はいろいろな方がいらっしゃいまして、例えば、通ってみて決めたいという方もいらっしゃいますし、そんなに三年間一遍に契約というのではなくて一年間、先ほども申し上げましたように百回ぐらいからという方もございます。

 それで、消費生活総合センターでは相談を受け付けているわけですけれども、私どもの指導課の方で実は外国語会話教室について集団的な調査というのを実施いたしました。
昨年でございますけれども、七社について調査をしたところ、一社だけが月謝払いということで、ほかの六社については一括前払いということでございました。
その中に、具体的に申し上げますと、三年間で五百回から六百五十回というような非常に大量の回数の契約を一括前払いでという事業者もございました。
そういったところで非常に契約トラブルが多発している状況にございました。

 それで、そういったチケットが実際利用されているかどうかということでございますけれども、例えば三年間契約した方について、最初の説明がいつでも予約がとれるということで、じゃ三年間分ということで契約したけれども、実際は予約がとれないということで中途解約せざるを得ない状況になってしまうということで、つまり一括前払いした分がまるでサービスが受けられなくなってしまうという、そういった債務不履行のケースも出ております。

 データ的には、事業者側のその辺のデータでございますので、相談それから指導の状況からのことについてちょっと申し上げさせていただきました。


○山下芳生君 

それと、いつでも予約ができると言うにもかかわらずできないという一つの背景に、結局たくさんの方を募集してしまうということがあるんじゃないかと思うんです。
いつでも予約できるというのなら、一定の人数に制限しないと、大量にどんどん募集して契約しちゃうと殺到して受けられなくなるのは必定でありまして、そのあたりの問題を今度の法改正でどうクリアできるのかというのは私ちょっと心配しているんですが、舟橋参考人、いかがでしょうか。


○参考人(舟橋とみ子君)

今のケースですけれども、契約内容がきちんと履行され得るかどうかということでございます。
その契約履行の責任は事業者としての当然の責務でございますし、例えば予約を入れる人数とかそういったことも事業者として把握をしながら経営していくということが当然要求されるのではないかなというふうに思っております。


○山下芳生君 

続いて舟橋さんにお伺いしたいんですが、中途解約についてですが、先ほどの御説明では、妥当な解約料ということで、標準的な計算方法、それから上限ということをおっしゃいましたけれども、具体的な考えとか案がありましたら教えていただきたいと思います。


○参考人(舟橋とみ子君)

この辺の標準的な計算方法、また妥当な解約料ということにつきましてはなかなか難しい面が具体的にはあるかと思いますけれども、今現在四業種の業界で自主ルールを策定されていらっしゃいます。
そういった業界ごとに、中途解約の計算方法なり、また損料についていろいろ決められているところでございます。
その上限額というのもなかなか難しいんですけれども、例えばエステティックですと五十万円というようなことが自主ルールの中で決められております。

 それから、相談状況を見ますと、継続的役務取引については年々高額化している状況が見られますが、五十万円という額が妥当かどうかということはあろうかと思いますけれども、そういった現在ある自主ルールが一つの目安になるのではないか、その辺を下回ることのないような設定をお願いしたいというふうに考えております。
その計算方法につきましても、やはり契約者が納得できるような合理的な計算方法を採用していくことが必要ではないかなというふうに思っております。


○山下芳生君 

書面の交付について伺いますけれども、締約しようとするとき、締約したときに交付しなければならないということなんですが、舟橋さんは先ほどの中で、交付と同時に口頭説明での確認の義務づけということが必要だというふうにおっしゃいましたが、その理由について教えてください。


○参考人(舟橋とみ子君)

ここにこういうふうに書きましたのは、書面を交付することと、あと、その内容について消費者の方に具体的に説明をしていく、やはり消費者がその内容について十分理解した上で契約していくということが大変重要かと思いますので、書面を交付しただけではなくて、その内容について十分説明をして確認をしていくということが必要ではないかなというふうに思いまして、先ほどそういうふうに述べさせていただいたところでございます。


○山下芳生君 

ありがとうございました。


○梶原敬義君 

社会民主党の梶原です。

 時間が十五分と限られておりますから、エステティックについてのみ質問をさせていただきたいと思います。

 最初に、舟橋参考人にお尋ねします。

 苦情相談等を受けているエステティックに関して、受けている年代の層、若者とか中年とか年寄りとか、男女どっちが多いとか、こういう傾向がわかればひとつお聞かせ願いたい。

 それから、都会と地方。国民生活センターの資料では年間八千件、このように言われておりますが、都会と地方ではどうなのか。

 それから三番目に、所得層。
どういう所得層の人が多いのか。

 最初にそれだけお願いします。


○参考人(舟橋とみ子君)

エステティックの相談の属性でございますけれども、参考に九年度でございますが、約八七%は女性からの相談でございまして、年代では二十歳代が六三%ということで、二十歳代の方が圧倒的に多く御相談を寄せられております。
それから次に多いのが三十歳代の方でございます。
それから、職業別では給与生活者の方が五九%という状況になっております。
ですから、若い女性で給与生活者の方が主に御相談に見えられるかなということでございます。

 それから、都会と地方ということでございますけれども、相談の方は都内が主でございますが、他県の方からの相談を受けることもございます。
ただ、圧倒的に多いのは都内でございます。
具体的などこからの地域ということのデータはちょっと今手元に持ち合わせておりませんので、御容赦いただきたいと思います。

 それから、所得階層についても、所得階層ということでデータをとっておりませんので、これも恐れ入りますが御容赦いただきたいと思います。

 その参考になるかなと思うのは、契約金額別のことをちょっと申し上げますが、エステティックにつきましては契約金額が五十万未満のケースが六〇%でございます。
先ほど申し上げたように、標準約款ではたしか前払い金の上限が五十万ということでございましたので、この約款に則していないケースが約四割ということが言えるかと思います。

 以上でございます。


○梶原敬義君 

ありがとうございました。

 それでは、小暮参考人。

 参考人は、これは私事にわたって、答えられないところはもう結構でございますが、恐らく年間三百億円ぐらいの売り上げの業界大手のTBCの会長さんをされているようですが、おたくのエステティックの仕事というのはどんな仕事をされておるのか、契約者層というのは若い層がやっぱり多いのかどうなのか、まずそういうところを。


○参考人(小暮元一郎君)

今エステティックと言われているのは大変まちまちで、いろんなサービスが出たり入ったりしておりますけれども、私のところということのお尋ねでしたので、私のところでは特にスキンケア、肩から上ぐらいの手入れ、それからボディー全体に対するケアとプロポーションづくりとかということと、それからむだ毛をきれいにして素肌を整えるというような仕事が多うございます。


○梶原敬義君 

年代層は大体どういうところがねらいなんですか。


○参考人(小暮元一郎君)

私のところに限りますと二十代の女性が多いです。
独身の女性が多い。二十代後半が多いと思います。
大体二十代、三十代、四十代の女性に通ってきてもらっております。


○梶原敬義君 

御社の場合の契約の仕方、クレジットがあるか、現金で一括するのか、大体どういう契約が多いんですか。


○参考人(小暮元一郎君)

支払いのことだと思います。契約で、支払いの仕方については現金のその都度払いと、カードを持っておりますのでカードでのお支払い、それからもう一つは美容回数券をあらかじめ何枚か約束をして、その回数券に対する支払いを分割で行うということになります。

 業界全体は把握しておりませんが、当社の場合では自社クレジットを行っておりますので、実際にお客様から支払いをいただくのは後払いになっております。


○梶原敬義君 

こんなことを答えられるかどうか別ですが、気にさわったらお許し願いたいんですが、二十代の女性が中心だということは、私は初め、大体もうお金持ちの有閑マダムみたいな人がどんどん行って、さらにきれいになろうとしているのかなと。
話を聞いておりましたら、二十代というか、弱みにつけ込むというわけじゃないんですが、何かその辺の層の人たちというのはやっぱりそういう希望が多いと思うんです。
どっちかというと、そういう二十代あるいは三十代の初めというのは結婚前後、そういう層の人を口先三寸ということはないけれども、きれいになるぞということでやって、実際に商売として人の弱みにつけ込む、こういうようなところがあるんじゃないですか。
その点はどう考えていますか。


○参考人(小暮元一郎君)

私はそのようには考えておりません。
二十代の特にOLの方に通ってもらっております。
素肌をきれいにしていこうというのは、経済成長とかあるいは環境、冬でも空調のいいところで過ごせるというようなことにもなっている。
あるいはファッションのいろんな発展もあります。
それで、女性が社会に積極的に出てきているという、そういった背景もありますので、素肌を一年じゅう出す機会が非常に多くなっております。
特に、春から夏にかけてはその傾向が多くなりますので、常に素肌を社会にさらしていくというときに、そこにない方がいいと思われるむだ毛が目につく場合があります。
そういうものをきれいにするという若い子たちの希望者が多いです。

 それから、先生の御指摘のとおり独身の子たちが多いですから、結婚を控えての短期的な集中のコース、それはスキンケアになりますけれども、そういう人たちの希望も多くあります。


○梶原敬義君 

美に対する感覚の違いでありまして、自然美があるのかどうなのか。
男性から見たらいろいろ美に対する感覚の違いがあると思うんだけれども、何かここから上だけ美しくなって、それが本当の美かどうかというのは私はよくわからぬけれども、それはそれとして、小暮参考人の配下の企業の中で、やっぱりこういう苦情相談とかそういうものは実際に把握されていると思うんですけれども、もしよかったらどういう状況なのかお聞かせください。


○参考人(小暮元一郎君)

私どもの企業でクレームがどのくらいかと。
クレームはございます。
消費者センター等でお世話になっているケースもあります。
東京都にいろいろ相談を持ち込まれてお世話になっているケースもございます。
残念ですが、まだ企業努力の不備なところもございます。
私どものサロンの技術者の説明不足やら、お客様の期待感とのずれがございます。
それから、同じサービスを行っても、それに満足をしてくれるお客様もおりますが、それでは満足をされないというようなお客様もありますので相談件数がふえるということもありまして、常にこれからはその途上途上、お客様との信頼関係を築いて、一度約束したコースでもいつも説明をして理解をし合いながら進めていくことが肝心だなというように思っております。


○梶原敬義君 

最後になりますが、もう既に契約をしていると、そうすると相談があったときに、やっぱりそれは契約どおりですよと。
満足いかないと、だから私はやめますと。
そういう場合の処理の仕方としては、状況を見ながらやられるのか、あるいはもう契約どおりすぱっといかれるのか、大体傾向でいいんですが、参考のためにお聞かせください。


○参考人(小暮元一郎君)

業界全体としてもクーリングオフやそれから中途解約には応じていくということを決めておりまして、当社でもその業界で定めた自主的なルールを遵守していっております。


○梶原敬義君 

時間になりましたから終わります。


○渡辺秀央君 

どうもこの種の質問というか参考人に御意見を承ること、こういう種類のことはふなれでございまして、さっきからお聞きしていて耳新しいことが大分多くて弱っているんですが、それにしても三人の参考人には大変御苦労さまでございます。
大変勉強になりました。

 私は、訪問販売ということは、極端な話が昔の富山の薬売りから始まったことだろうと思うんです。
これは数百年という伝統、歴史を持っている。
それはなぜなのか。
そういう経済行為がなぜそんなに長い間、つい先ごろまで、いや今日でも行われているのかというと、これはやっぱりその商品に対する信用、消費者の信用、それからいわゆる営業をやる人の信用ということでしょうね。
いわば全くの安心感。
それは売る方からすれば、売った人、売った先あるいはその薬を置いてきた家が全部引っ越してしまって、夜逃げしていなくなっちゃうかもわからぬのですから、そこは相手を見て販売をしている。
今度は買う方も、その薬なら薬の中身を信用して買っていく。
こういう行為が行われたからこそ非常に長い間健全に行われてきた行為だと思うんです。

 先ほどから承っておりまして、小暮参考人にちょっとお聞きしますが、今の同僚議員の質問の中で、あなたのお答えを聞いておって、これは女性として必然的に求めていく、代価を払って求めていくことに対して満足感を与えられる業種なのかなという私なんかはこれは正直言って疑問は残りますね。
もちろん、さっきの同僚議員の話じゃないけれども、美は主観的なもの。
だけれども、より以上誇大広告、誇大宣伝、いわゆる口先でいろんな説明をする、つい人間の欲望としてその話に乗る、そこがやっぱり商法の落としどころだろう。
そう思えてならないんです。

 今こういう法律の問題が出てきて初めて国会で議論されていると、これもまた極めて遅きに失したことで、さっきの村参考人のお話じゃないですけれども、まさに政治も行政も一歩、二歩、三歩ぐらいおくれているということは言えると思うんです。
しかし、この法律ができても、小暮参考人、このまま業界は健全に発展していく業種であると思われますか、ちょっと伺いたい。


○参考人(小暮元一郎君)

業種は発展していくというふうに思っております。


○渡辺秀央君 

なぜ発展していくと思われますか。

 それは、例えば経済的に、資本的に十分に用意されているということでお考えでしょうか。
それとも、人間の心理というものはそういうものだとお考えでしょうか。


○参考人(小暮元一郎君)

お客様のニーズはますます高まっていくものというふうに思っております。


○渡辺秀央君 

それならば伺います。

 私ども、訪問販売法あるいは割賦販売法というものに対して、今までいろんな問題が起こったときに絶えず法律改正をしてきたんです。
その都度そのときに問題になってきたのは、販売人というのかそういう人の教育、セールスマンの資質の向上や教育の必要性ということを絶えず法律改正のときに附帯決議をやってきているんです。

 そういうセールスマンに対して、事業者として、経営者としてどういう教育をしてこられましたか。


○参考人(小暮元一郎君)

当社も、入社以降、期間を設けて技術者の教育をしてきております。
それから、業界としましても、技術者の技術を向上させるための手だてを今鋭意検討しておりまして、そういうセミナーとか業界独自の試験制度というようなものも今検討されております。


○渡辺秀央君 

ようやくその検討に入っている。
問い詰めるわけじゃないんですよ、誤解のないように。
あなた先ほど、我が国において二十五年の歴史があると。
しかも、百店舗ぐらいお持ちの方がおられるやに聞いておりますが、あなたもそのお一人かもわかりませんけれども、それが今日大変社会的に問題になり、あるいは国政の場でこうやって法律改正ということになっていくことによってセールスマンの教育ということに入ってきたんだということにしか受けとめられないんです。
だから、結局は、役所が自主的な規律というものを期待したということと、そういう意味では相当なずれがある。

 それは経営者として、あるいはこの業界を代表しているとは僕は思いません、十分の一ぐらいの団体ですから、しかし一つの団体を形成している指導者としてどういうふうに思われますか。



○参考人(小暮元一郎君)

確かに、全体のこれだけの広がりに追いつかない、教育の面もいろいろ事業をしていく面についても業界全体の水準が追いついてきていないということを私も認識しております。

 私どもの企業内では、技術者の教育には専門のそういったカレッジ等の設置もしておりまして、それに加えて社員教育、みんな私どもと同じような企業は独自に社内教育をやってきておるところでありますけれども、その水準を統一していこうじゃないかというようなことにようやくなってまいりました。
先生おっしゃるとおり、それは遅いんじゃないかというような御指摘ですけれども、確かに広がりから比べた場合には後追いになってきているというふうに思います。


○渡辺秀央君 

実際にそう思います。
私、参考人の冒頭の中にやっぱりそういう一つの業界としての反省がなきゃいかぬことだと思うんです。
これはあなたの問題ではない。
それは通産省に、この次の法律改正のときに役所に対して私は注文をつけますよ。
それはあなた以上にきつく言うつもりです。
これはもう全部後追いで、問題が起こってからようやく法律改正というやり方が今までの常なんです。
互助会の問題もそうであった、あるいはまた悪徳商法もそうであったんです。

 今度の問題は、我々の立場からすると女性の心理につけ込んでいる一面が見え隠れする。
そういう意味においては、まさにオープンにしてフェアにしてやっていかなきゃならないことではないのかと思うんですが、残念なるかな時間がない。

 いわゆるアウトサイダーの話も出ています。
しかし、私はアウトサイダーがすべて悪いとは思いません。アウトサイダーにむしろ本当の技術屋がいたり、あるいは研究者がいたり、それは事業としてはなるほど大きくなることは御立派かもわかりませんよ。
しかし、アウトサイダーの中に、本当にその人の体質をよく見きわめて、そして科学的に処方を行っているという人だっているわけですから、これはあらゆる業種について言えることです。
だから、私はすべて悪いとは思いません。しかし、こういう法律ができますと、アウトサイダーと分け隔てする必要がだんだんなくなってくると思うんです。これはやむを得ないことだと思います。

 そこで、業界団体はこれまでに先ほど申し上げた自主ルールに基づいて適正な消費者取引に努めてきた、消費者の信頼を得てきたわけであるので、今後アウトサイダーと同じ土俵に置かれることになるわけであるけれども、あなたたちの業界団体の役割も変わってくるんではないですか。
大体同じ土俵に入ってきますね。
しかも、一割ぐらいしかいないということになると、そのほかに対してのこともこれあり、業界としてはどういうような運営を、我々のところに入っている人間だけでやっていくということで終わるのかもわかりませんけれども、という感じがちょっと心配というか、老婆心かもわかりません。
時間が余りありません、簡単で結構です。

 それから、舟橋さんにちょっとお聞きいたしますが、消費者から大変な相談、いろんな指導に当たっておられるということで敬意を表しますけれども、業界の団体に加盟している業者について全く健全だと思われますか。
ちょっとその見方を遠慮なくお聞かせいただきたい。

 また、団体に加盟しているからということで満足のいくサービスが得られると消費者は信頼した見方をしているのではないでしょうか。
そういう意味では、ある一定の法規制がなされたことで、あなたたち相談を受ける立場として、今後は加盟業者とそれ以外の業者との区別をしないで対応するようになるのかどうか、その点をちょっとお聞きします。

 それから、委員長、大変申しわけないですが、もし時間があったら、さっき舟橋さんが非常に大事なことをおっしゃったのを私、同僚議員のところで質問があるかと思ったんです。
今回の法律は必要不可欠なもので、今回は四業種となっているけれどもそれ以外も対象とすべきだと、こうおっしゃっておられましたのを聞いたわけですが、これはどういう団体を指しておられますか。
もし差し支えなければではなくて、この場ですからむしろお聞かせいただきたい。
まさにそれこそ後追いになってはいけないというふうに私ども政治家として思います。
どうぞお聞かせいただければありがたいと思います。


○参考人(小暮元一郎君)

団体に入っていない本当に小規模のサロンは、その地方地方で身近な人たちにサービスを提供していると思います。
その人たちがやはりお客様との信頼関係を失った場合にはとてもその仕事を長続きさせていくことはできないと思います。
それと、業界団体も各種ありますけれども、それを徐々に水準を合わせていくべく今話し合いを続けております。

 それから、技術者の教育についても企業でまちまちでした。
それから、団体でも団体ごとの修練といいましょうか、そういった教育をしてきておりました。
それぞれのサービス内容がまちまち、教育の内容もまちまちでしたので、全部同じ一つのサービスの水準に合わせていこうということで、今努力しております。

 今回のこの改正を機会に、多くの経営者の方々の意識もさらに高まると思いますし、それから今業界に加盟していない地域の信頼を得ているサロンの方々にも一緒に入ってもらっていい仕事にしていきたいという努力をいたします。


○参考人(舟橋とみ子君)

お答えいたします。

 業界団体でございますけれども、四業種それぞれいろいろ業界団体がございますが、少なくとも自主ルールを採用されている団体におかれましては、標準約款でクーリングオフを認めることも規定されておりますし、また契約期間を最長一年とする、それから中途解約は無条件で応じるということで自主ルールが定められてきているわけです。
ですから、そういう標準約款が守られているところにつきましてはやはり苦情が少ないというのが相談現場での実情でございます。

 ただ、やはりそういった自主ルールを採用している企業が非常に少ない、こういった団体への加盟が非常に少ないということは非常に問題だというふうに思っております。
ですから、そういった自主ルール、これから法改正ということですべてに行き渡るということでございますけれども、こういう自主ルールを採用されている団体がさらにこの辺についてより浸透を図っていただいて、今回の法律が改正されたことにつきましても業界へ周知されていくということが非常に重要かというふうに思っております。
やはりこういったルールが守られれば消費者の苦情も減ってくるのではないかというふうに思っております。

 それから、四業種以外のものについてもというふうに先ほど申し上げましたけれども、相談の実態では、先ほど来申し上げているところでございますが、四業種以外の継続的サービス取引についてもいろいろ消費者センター等に苦情が寄せられている現状でございます。
資格講座でありますとか、自己啓発セミナーとか結婚情報サービスといったようなものが代表的なものでございますけれども、かなりの件数の相談が寄せられている現状にございます。

 以上でございます。


○渡辺秀央君 

お三人には大変御苦労さまでございました。
ありがとうございました。


○水野誠一君 

参議院の会の水野でございます。

 きょうは本当にお忙しい中御苦労さまでございました。

 今、同僚議員からいろいろ質問が出てまいりました。
こうした問題というのは、自己責任と自由な競争行為、そしてそれに絡む法的規制というその三つどもえの問題、これはどこに適切なバランスをとるべきか大変難しい問題だと常々思っております。

 しかし、一部の悪質な業者、こういった存在が健全な市場の発展を阻害するということはよくあるわけでありまして、こういうことが自由経済の中では大変残念なことだと思っております。

 そのために、確かに今回の法整備をすることと、それから今もいろいろ話題になっております、お話が出ておりますが、業界の自主ルールづくりをしっかりとしていただくこと、それとともに自己責任ということからいけば消費者自体への啓蒙、教育、この三つがやはりバランスよく行われていくことが私は大変重要ではないかなと、こう思っております。

 そこで、まず小暮参考人にお尋ねをしたいんですが、業界団体への加盟店率というのは大変まだ低い、しかもそれが今のところ必ずしもふえていない、こういう実情の中で日々御苦労なさっているのではないかなと思うわけであります。
その加盟店内でのトラブルの発生率、これは非加盟店と比べると今までのお話の経緯ではかなり少ないのかなというふうに思うんですが、実際その加盟店内でのトラブルというのはどんなものがあるのか、あるいは非加盟店と比べたときに少ないと言ってよろしいものなのか、その辺はいかがでございましょうか。


○参考人(小暮元一郎君)

加盟店に対するクレームもございます。
トラブルの相談もございます。
それから、トラブルではありませんが、問い合わせ、相談というようなものも毎月ございます。
それは消費者センター等からのお話で、連絡協議会の方でサロン側との間に入って今処理をしているというか、解決のための後押しをしているところでございます。

 その件数は、全体のあれは今ちょっと把握できておりませんけれども、トラブル等のことは月々数件あるというふうに聞いております。
相談全部を交えた場合には十件、二十件は持ち込まれているのじゃないかというふうな気がしております。


○水野誠一君 

先ほど、舟橋さんのお話の中にも、いろいろな業界団体が自主ルールづくりで継続的サービス契約の上限を一年と定めるというところが出てきている、かなりふえているというお話があったんですが、小暮さんが副理事長をやられております全日本エステティック業連絡協議会ではこの一年という上限、これについてはどういうふうにお考えになっているでしょうか。


○参考人(小暮元一郎君)

今、一年ということで定めております。
ただ、すべてが一年ということではございませんで、お客さんとの話し合いの中でスケジュールを約束したときに一年を超えるスケジュールを約束する場合がございます。
その場合には、美容回数券の有効期限は最大四年というふうにしております。


○水野誠一君 

その辺がまだちょっと今のお話でもあいまいなところかなという感じがするんですが、時間もないのでその点はまた別の機会にしたいと思います。

 こういった問題の中で、先ほど私が申し上げたような消費者に対するPR、教育、これを徹底していく。
つまり、消費者の知識というものが足りないために、先ほど村参考人のお話もありましたが、そういった契約で正しい判断ができなかった、あるいは業者選択において正しい選択がなされない、こういうことがその原因にあるんじゃないかと思うんです。
そういう意味での事故防止のPR活動、これは業界団体としては小暮さんの方でどんなことをお考えになっているのか、これは既におやりになっている面もあると思いますが、今後この法施行と同時にまたさらに強化をしていくような御計画があるのかどうか、この点だけちょっと簡単にお答えください。


○参考人(小暮元一郎君)

今回を機に、ますます広告表示の適正化とか、実際には今までその規定は設けておりますけれども、さらに法律にのっとった形での見直しをして進めていくつもりでおります。


○水野誠一君 

次に、村参考人にお尋ねをしたいんです。
先ほど消費者契約法の早期制定が必要だというふうにお話があったわけですが、これは非常に幅の広い問題、テーマになるのかなと思うんですが、この具体的なイメージ、これはどういう法律なのか、それについてもう少しお話をいただけないでしょうか。


○参考人(村千鶴子君)

まず、消費者契約法と今回問題になっております訪問販売法や割賦販売法と大きく違いますのは、今回問題になっているのは監督官庁が決まっている業法なんです。
ですから、中身については細かいルールまで定めて、そして通産省が監督官庁ということで監督指導をしていくという形をとっているわけです。
ですから、まさに業規制という性格を持っているわけです。
ですから、法律のつくり方も、いろんなルールを定めて、そして例えば書面交付義務を課して、不交付というルール違反があった場合には立入調査とか改善の指導とか業務停止とか罰則とかいう形でペナルティーというか制裁をかけていくという形をとっているわけです。

 ところが、消費者契約法というのは、これは民事ルールという言い方をしますけれども、監督官庁があるわけでもないしどこかが制裁を加えるとかいう性格のものでもないわけで、物やサービスを売る事業者と消費者との間の適正な契約のための当事者間のルールであるということが基本にあるわけです。

 そこの適正な契約選択ができる当事者間の契約ルールというものの整備ができますと適正契約のための環境整備が整ったということで自己責任原則が働いてくる、こういう前提になるんだろうというふうに考えております。
ですから、消費者契約法について規制強化だというような業界の御意見もあったりするようですけれども、これは規制というものではなくて自己責任原則が働くための環境整備としての民事ルールであるというふうに考えているわけです。

 そのときに、消費者契約法でカバーできる部分はどこかというと、一つは情報格差であり、要するに物を製造し流通経路に乗せていくときに事業者の方が設定をして不特定多数の一般大衆に対して売っていきますから、そういう情報については事業者に全部ありますが、消費者の方は説明されないと、そこの業者の売っているものが何かとか取引条件がどうなのかというようなことを含めてわかりませんので、そういう情報格差が一つあるわけです。

 それからもう一つは、これは先ほど私は触れませんでしたけれども、不当条項についての問題がございまして、これは要するに契約内容を現状で決定しているのはだれかという問題になるわけです。
やはり事業者が不特定多数の一般大衆に売るために契約内容とか価格とか全部決めて売り出すわけですから、それが社会的に見たときに合理的妥当性を帯びているかどうかという精査がされないで、消費者意見が反映されないで売りに出されるという部分もあるということですから、そこのところを公平にするための環境整備というものがもう一つ盛り込まれているという形になっているわけです。

 そのときに、先ほど来申し上げておりますように、抽象的な消費者像というのが別にあるわけではございませんので、やはりそういう契約を結ぶ消費者に対して、正しい選択をするためにどういう情報の開示の仕方が必要なのであるかということです。
それから、どういう契約の中身というのが社会的に双方にとって合理性を持ってくるのであるか、そういう視点が必要であろうというふうに思っているわけです。

 ですから、消費者契約法ができればすべて解決というふうには全く思っておりませんので、適正な契約の環境整備としての最低ラインが消費者契約法である。それだけでは不十分で、特殊な契約であるとかリスキーな契約であるとかいうものについてはカバーし切れない大きな問題というものが発生してまいりますから、そういうものについては必要最小限度の規制がまた必要であろうと。
それが継続的サービスの場合について言うと今回のこの法律であるという位置づけになるであろうというふうに考えております。


○水野誠一君 

少し我々も研究させていただきたいなと思います。
大変意味のある御意見だったと思っております。

 それで、先ほど舟橋参考人からもお話があって、渡辺先生からも質問があったんですが、今回の法改正で四業種以外の問題、これが私も大変気になるところでございます。

 村参考人にお尋ねをしたいんですが、法律の専門家として、この四業種以外の、例えば資格取得あるいは自己啓発、結婚情報等々、こういう業界でのトラブルが出てきたときに、今回の法改正というのは法的にはどうなのか。
無力なのか、あるいはそれなりの効力を持つものなのか、その辺はどういうふうにお考えですか。


○参考人(村千鶴子君)

この業種、今御指摘いただきました資格取得講座、それから結婚情報サービスとか自己啓発セミナーとか、そういうものもクレジット契約で分割払いの契約を結ばせることによって多数回とか長期間という契約を結ばせるという全く共通の問題を持っております。
ですから、今回これらについても適用対象という形にしていただきますと、一つは契約の入り口のところで誤認を生じたまま引きずられるということがかなり少なくなるだろうということと、それから、後になって気がついた場合に中途解約ができる、そのときに合理的な精算で済むという意味においても非常に有効であろうというふうには思っております。

 ですから、私は、今問題になっている四業種とかここに挙がっているものの商品性といいますか、そういうものを全面否定するつもりは全くありませんので、有用なものが残るような形で健全な発展をしていくという意味において今回の法律というのは非常に有益であろうというふうに思っているわけです。


○水野誠一君 

もう時間もないので最後に、舟橋参考人に関連した質問としてお尋ねしたいんです。

 こういった苦情のさらにもとに電話勧誘というものがある。
私なんかも休みの日にたまに家におりますと、もう朝から四、五本いろんな勧誘電話がかかってくるということで、恐らく消費者の皆さんも大分これには辟易とされている方も多いと思うんですが、そこからこういった苦情に至るプロセスに入っていくということが多いと思います。

 今、舟橋参考人の方にお持ちの資料で何かあればと思うんですが、電話勧誘時点での苦情というのは最近やっぱり相当ふえているんじゃないかと思うんですが、その辺についてちょっとお答えいただきたいと思います。


○参考人(舟橋とみ子君)

お答えいたします。

 電話勧誘販売でございますが、これにつきましての件数ですけれども、東京都のセンターの件数でございます。八年度が千六百五件ございまして、九年度は千五百七十件ということで若干減っております。
全体の相談件数に占める割合は両方とも五・一%という状況でございます。

 電話勧誘につきましてはやはり非常に問題がありまして、たしか平成八年の訪問販売法の改正で適用対象になったということで、相談件数についてはその後若干減っている状況にはございますけれども、電話勧誘の問題というのも相談現場では非常に問題点が見られるというのが事実でございます。


○水野誠一君 

終わります。


○委員長(須藤良太郎君)

以上をもちまして参考人に対する質疑を終わります。

 この際、参考人の皆様に一言御礼申し上げます。

 本日は、御多忙のところ当委員会に御出席いただき、貴重な御意見を拝聴させていただきまして、まことにありがとうございました。
委員会を代表し、厚く御礼申し上げます。

 本日はこれにて散会いたします。

   午後零時三十六分散会


 
 
 

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