2-参-厚生委員会-18号 昭和23年06月28日


○理事(宮城タマヨ君)
速記を始めて。この際お諮りいたしますが、藥事法案と民生委員法案は後に廻しまして、小林勝馬委員から出ておりますこのあん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法に関する特別法案の提案理由の御説明をお願いいたしますことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○理事(宮城タマヨ君)
御異議ないと認めます。小林委員。

○小林勝馬君
只今議題となりましたあん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法に関する特例法案の提案理由と、この法案の大要について御説明申上げます。
 第一回國会で成立しました、あん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法の施行によりまして、本年の一月一日以後、これらの営業をなす者は、新制中学を卒業してから、公認の学校又は講習所に入り、そこであん摩の場合は二年間、はり、きゆう、柔道整復の場合は四年間修業して初めて受檢資格を得、その資格試驗に合格した者に対してのみ免許を與えられることになりました。
ただ経過措置として、同法の附則第十七條におきまして、從來の法令によつて免許を受ける資格のあつた者、即ち、一月一日当時すでに指定の学校又は講習所の卒業証書を持つていた者と、当時までに、盲人であん摩になる者だけは二年以上の、他の者については四年以上の修業実歴にあつた者で、且つ、所定の試驗に合格していた者に限り、六月三十日までに免許鑑札が受けられるように例外が認められたことについては、すでに御承知の通りであります。
ところが、この業界の別質とでもいいましようか、この業界には、一種の徒弟制度がありまして、所定の二年又は四年以上の修業実歴を持ちながら独立の手続をとらず、尚師匠の許で修業を続ける者が非常に多く、学校又は講習所の生徒の中にも、すでに何年かの修業をした上で入つている者が多いのであります。
且つ、これらの人々の中には、旧制度の義務教育を免徐された者が多かつた等の関係から、当時、新らしい法律によつて自分達の営業の制度が変ることについて、一般に予備知識がなく、自分は所定の修業実歴があるからいつでも試驗を受けさえすれば独立できるものだと安心して、黙々と修業を続けていた者が大多数であつたのであります。
 こういう事情の下において、新法律は、昨年の暮十二月二十日に公布、僅か十日間の猶予期間を経て、今年一月一日から施行されることになりました。
その間に、全國では、旧法令による最後の資格試驗を一制に施行したのでありますが、右のような事情から、新法律の施行さえ知らず、まして、最後の試驗のあることをも全然知らずして遂に受驗の機会を失つた者又は知つてはいたがただ一回しか行われなかつたために、たまたま病氣等の事故のために受驗できなかつた者、及び準備不足のためその試驗に合格しなかつた者が全國を通じて、特に田舎においては非常な数に上るのであります。
これらの窮状を愬えいま一度試驗を施行して欲しいと懇願する手紙が、私の手許に参つたものでも千通に近く、又同業の連盟には、何らかの救済を要望する声が毎日のように絶えないのであります。
同じ程度の実力を持ちながら、ただ一回の受驗の機会を得たか否かによつて、一方には救われた者があり、他方には遂に生計の途さえ絶たれる者のあることは、公平の原理にも戻り、又本人にとつては誠に氣の毒な限りでもあります。
この不公平を是正して、同等の実力がある者には、同じ資格を與えるために、改めて受驗の機会を作ることが、この法案を提出した理由であります。
 次に法案の大要を御説明至します。
この法案は、極めに簡單でありまして、第一條におきましては、盲人であん摩を営む者については二年以上の修業実歴、その他のあん摩、はり、きゆうについては四年以上の修業実歴のある者に対して、都道府縣知事は、十一月三十日までに旧法令によつて資格試驗を行うことを規定し、第二條で、その試驗に合格した者に対しては、十二月三十一日までに免許を與えることができる旨を規定したのであります。
第一條にあります「附則第十六條に掲げる法令」とは、あん摩、はり、きゆうの営業に関して從來出ておりました内務省令及び厚生省令を指すのであります。
 この法案が幸いにして成立しますれば、再試驗を行うことになるのでありますが、受驗資格となる修業実歴の認定については、日本しんきゆうマツサージ連盟が、適正な統制措置をとつて、証明書の濫発による弊害を防止する予定であります。
 何とぞ会期も少く、本院が先議になつております故に、愼重審議の上速かに御採決あらんことをお願いする次第であります。

○理事(宮城タマヨ君)
次に社会保險診療報酬支拂基金法案につきまして、これは参議院先議でございますが、この説明を伺いますことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕




○草葉隆圓君
先のあん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法に関する特別法案というものに対する提案の説明がございましたのに対して、政府がこれに対してどういうお考えを持つておられるか、一つ政府の御意見を承わりたいと思います。
(理事宮城タマヨ君退席、委員長着席)

○政府委員(久下勝次君)
あん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法の特例につきまして御提案があつたのでございますが、実は第一回國会におきまして御審議を頂きますときに申上げました通り、從來の規定によりまして受驗の資格を持つておりました人々は、新らしい法律の施行と同時に業者となることができないように相成つておりましたので、それに対しましては政府としてできるだけの便法を講じまして遺漏のないようにしたいということを申上げておつたのでございます。
政府といたしましては、御指摘のように、極く僅かな期間きりございませんでしたけれども、各都道府縣に指示いたしまして、さような資格者に対する試驗を昨年中に極力実行をいたしましたのでございます。
実は今日まで多少その試驗を受けて落ちた人でありますとか、或いは試驗を受けられる者で受けることのできなかつた人々がありますということを承知はいたしておりましたのでございますが、それ程多数の人々ではないと思いまして、大変事実が不分明で恐縮でありましたが、さような意味で政府の方からかような措置を取ることをいたさなかつたのでございます。
國会の側におきまして只今のような措置をお取り頂くことは、私共としては何ら異存のないところであります。

○草葉隆圓君
只今のあん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法に関する特別法案並びに社会保險診療報酬支拂基金法案の御質疑にお入りになるようにお願いいたしたいと思います。

○委員長(塚本重藏君)
草葉委員の動議に御同意でしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕




○草葉隆圓君
あん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法に関する特例法案は、以上を以て質問を打切り、討論を省略して採決に入りたいという動議を提出したします。

○委員長(塚本重藏君)
討論を省略して採決という草葉委員の御動議に御賛成ですか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

○委員長(塚本重藏君)
草葉委員の動議は成立したものを認めます。これより直ちに採決いたします。
あん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法に関する特例法案に御賛成の方の御起立を願います。
   〔総員起立〕

○委員長(塚本重藏君)
全会一致でございます。よつて本案は原案通り可決するものと決定いたしました。
尚本院規則第百四條並びに本院規則第七十二條によりますその他の報告等に関しましては、例によつて從前のごとく取計らうことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(塚本重藏君)
御異議ないものと認めます。それでは御賛成下さいます方の御署名をお願いいたします。
   〔多数意見者署名〕

"○委員長(塚本重藏君)''
これを以て午前の会議を休憩いたします。午後は引続き一時半から続行いたします。
   午後雰時二十六分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時五十分開会


 
 
 

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