江戸期按摩書 †
按摩技術に関する歴史的考察―近世における三文献から― 和久田哲司~ †
→http://netweb.k.tsukuba-tech.ac.jp/home/AM/資料/研究論文/01アンマギ9.txt
- 筑波技術大学 \ 保健科学部 \ Acupuncture Home Page \ 和久田哲司のページ
- 江戸期の按摩古典「導引口訣鈔」「按摩手引」「按腹図解」三文献を『1.診療の基本理念 2.治効作用 3.養生的全身調整技法 4.各病証に対する局所的技法 5.具体的手技法』について比較した論文。
(ディレクトリ名やファイル名に半角英数以外の文字を使うのは止めて欲しい。(^^; 折角良い論文を掲載しているのだから。Pukiwikiでリンクが生成されないのです。上のURLを最後までコピペするか、和久田哲司のページから論文名を探して飛んで下さい。)
- 群馬県立盲学校 高等部専攻科内
- 江戸期、按摩は盲人の専業とされました。
江戸期以前から、按摩に限らず芸能や宗教、専門技術系の多くが、いわゆる士農工商以外の非定住民、被差別民によって担われていました。
按摩の歴史を調べるにあたって、ひとまず江戸期の医療制度や盲人の職業形態を押さえておかなくてはいけないように思われます。
それに関して、このページはとても参考になります。
- 小原二三夫の部屋
- 「1.2 感覚障害と文化」の中で著者が
『視覚や聴覚など、感覚器官に重大な障害があった場合、残存感覚によって把えられる世界は、感覚系に障害のない人たちが把えている世界とは多かれ少なかれ異なっているはずです。普通情報量の8〜9割は視覚に依るとされているので、視覚障害の場合は特にその差が大きいと言えます。』
と言うように、この論文は「その差」を理解するキッカケになるかも知れません。
少なくても著者は、真摯に自らの生育環境やそれに対する考察を示してくれています。
著者が同郷であるという理由だけではなく、とても好感が持て、なおかつ按摩資料として参考になる論文です。
- 早稲田大学・学術情報検索システム
- 江戸時代、接骨術は中国医学に基づく骨継(高志鳳翼/著「骨継療治重宝記」)、西洋医学に基づく華岡流整骨術(華岡青州)、日本独自の骨継療治(各務文献/著「整骨撥乱」「整骨新書」)がそれぞれ確立されたといわれています。
リンクは、その中の「整骨新書」のデジタルデータです。
按摩とは若干分野が違いますが、近接分野ということで挙げておきます。
- 江戸時代に刊行された百科全書。
個人的には巻第一〜巻第十二あたりまでが大好きです。
鍼灸按摩関連としては、巻第七:人倫類の中の鍼医、按摩、巻第十一:経絡部、巻第十二:支体部がお勧め。
他に巻第十五:技芸の鍼もちょっとした参考になるかもです。
- 日本にマッサージがはじめてもたらされたのは
明治十八年(1885)、ヨーロッパから陸軍軍医総監橋本綱常がマッサージ書を持ち帰った
明治二六年(1893)、陸軍軍医監長瀬時衡が病院を開設して開始した
などの説があるようです。
日本初のマッサージ書は、明治二十六年(1893)長瀬時衡訳『萊氏按摩術』(『Die Technik der Massage』Dr. Albert Reibmayr著の翻訳/編集本)だと思われます。
この西洋からもたらされたマッサージではありますが、その当時からこれを「マッサージ」と呼んだり多くは「按摩」と呼んでいました。
と同時に、按摩のことを「マッサージ」と呼び始めたり、その名称の区別は無きに等しいものであり……。
ここでリンクしている『按摩法手技』は、著者名を見れば分かる通りコテコテの西洋式マッサージです。
ちなみにこの本はぼくも持っていますが、オンライン古書店で著者名に翻訳者の名前が記されていたので、すっかり我が国の按摩の書だと思い込んで買ったものです。(^^;;
- ひとつ上の『按摩法手技』翻訳者の著書。
中で「治療上には吾人西洋按摩を賞用す然れども日本按摩も決して無効なるにはあらず兩者を併用すれば効能益々多かるべし」と書いてますが、もちろんこの書もマッサージ手技の本です。
「ワセリン等の塗布料を用ふれば用ひ得べし」とあり、当時はワセリンを使っていたのですね。
医療関連 †
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